お似合い ページ17
*
それは食器を洗ってるときだった 。
ガタンって隣から乱暴にドアを閉める音が耳に入ってきてびっくりする 。
二人はテレビに見入ってて 、気づいたのは私だけみたい 。
… 何だろ 。
お水を止め玄関に向かうと 、こっそりスコープから外を覗く 。
その瞬間に目の前を横切った …
「 … ナ 、ナヒちゃん！ 」
慌ててドアを開けて名前を呼べば 、足を止め振り返った顔は 、涙は出てないけど '' 泣いてる '' 表情を浮かべてて 。
でもそれは一瞬のことで 、すぐに笑顔を見せると軽い調子で聞いてきた 。
「 ドアうるさかった？ 」
「 … あ 、えっと 、どうしたのかなって思って出てきたんだけど … 」
「 何もないよ 、軽めのケンカ 。」
「 軽めの … 」
「 うん 。」
うそ 。
ナヒちゃん 、泣いてる顔してたよ 。
きゅって眉を寄せて 、つらそうにしてた 。
「 どうした 。」
ふいに後ろから聞こえた声 。
振り返れば 、ウォヌさんと隣には不思議そうな顔をしたスニョンくん 。
「 えっと … 」
答えようとしたけど
「 ナヒじゃん！ 」
外を覗き込んだスニョンくんの声でかき消される 。
「 うわ 、スニョン … ってなんで？ 」
「 うわって何だよ〜 」
そっか
この二人同じ学科なんだった 。
「 スニョンとチョンウォヌ 、友達だったんだね 。… まさかまたこの家の中に入るとは思わなかった 。」
そう言って笑うナヒちゃんに安心する 。
表情明るくなってる 、良かった 。
せっかくだからってナヒちゃんを家に入れたの 、スニョンくんが 。
ここ俺の家なんだけどって家主の呟きには聞こえないフリして 。
少しの間 、何気ない話をしてたら
「 あれ？これって誰が読んでんの？ 」
床に置いてあった本を手にしたナヒちゃん 。
「 … あ 、俺 。」
それにウォヌさんがすぐに答えると
「 ホント？私も今この人の本読んでる 。」
って嬉しそうにページをめくり始めてる 。
ナヒちゃん 、本読むんだ 。
…… 意外かも 。
「 この人の文章って独特だよね 。私 、このお話で気に入ってる一節があって … 」
ひとつの本に顔を向けて話す 、ウォヌさんとナヒちゃんを見て気づいた 。
「 … もしかしてこれ？ 」
「 それー！何で分かったの？ 」
「 特に独特な部分だから 、俺も好き 。」
すごくお似合いなこと 。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1294人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華子
| 作成日時：2017年10月7日 21時
