恋愛対象 ページ15
*
「 うわ 、コイツ寝てる 。」
学校帰りスーパで買い物したあと 、そのままウォヌさんの家に行ってお鍋の準備をし始めたんだけど
「 ホントだ 。」
スニョンくんから言われて 、キッチン越しから覗き込めばウォヌさんの寝顔が見える 。
ウォヌさんの顔の前でひらひら手をかざしながら 、どうする？起こす？ってスニョンくんが聞くから
「 いいよ 。準備できたら起こそう 。」
「 分かった 。じゃあ俺手伝うわ 。」
「 うん 。スニョンくん 、お豆腐切れる？ 」
「 イケる 。」
そのあとに 、多分 … って小さな呟きに笑いながら別の準備をしてると
「 … Aちゃん 。」
「 えっと 、なに？ 」
「 どう？ 」
何のこと？って聞こうと顔を向けたら 、顎でウォヌさんのことを示してきて 。
'' まあ 、向きやってやってよ ''
… ああ 。
「 うん 。その 、まだよく分かんなくて 。」
「 分かんない？ 」
「 前と変わってきてるのは自分でも分かってて … ウォヌさんに対する … 接し方とか … 気持ちとか 。でもそれがまだ … 」
「 …… 恋愛として好きなのかどうかは分かんないってこと？ 」
こくこく頷く 。
ウォヌさんのこと大好きなの 。
大好き 、だけど
それはやっぱり友達としての好きなのかな
ドキドキしたりするのは 、一時的に意識してるのに過ぎないのかな
… って考えて考えて結局まだ分かんない 。
「 … これは俺がアイツの友達だから誘導してるワケじゃなくてホントに個人的な考えだけどさ 。」
「 … うん 。」
「 そう考えてる時点で 、アイツのこと恋愛対象として見てるってことになると思う 。」
「 … えっ 、そうなの？ 」
だってさって 、包丁を置くスニョンくん 。
その手の傍に見える崩れた豆腐には 、気づかないフリして話に耳を傾ける 。
「 友達としか思えてなかったら 、そんなこと初めっから考えないんじゃないかな 。… てか考えるまでもないっていうか 、」
考えてる時点で恋愛対象として見てる …
「 あ 、例えばさ 。」
「 うん 。」
「 アイツが他に好きな人できた 、彼女できた 、なんて言ってきたらどう思う？ 」
ウォヌさんに … スキナヒト 、カノジョ 。
…… 想像してみる 。
「 あ 、」
「 ん？ 」
「 … いや 、かも 。」
*
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作者名：華子
| 作成日時：2017年10月7日 21時
