君だから

友情と愛情は with sk 2 ページ22

しまった、言い過ぎたか、と慌てて

「や、でもさ、わかんないよ？思いが通じて向こうも嬉しすぎて恥ずかしいだけなのかも」

と、慰めてたら


ガチャっとドアが開いた。

「あ、照」

「なにやってんのお前ら」




照にも今の話を聞いてもらって、

「どう思う？」


「そんなの、決まってる。友達はその子が好きなんだろ？何を迷ってるの？キスしてるんだから、そういうことだろ、一回断られたくらいで諦めるの？その辺を見極めてるんじゃない？
軽いノリなのか、マジなのか。好きなら何度もチャレンジするしかないだろ」



「おお〜…さすが…男らしいわ…」


二人で感心する。


「ハイ、悩み相談終わり」

立ち上がって部屋を出る。

おー、と続いて部屋を出る。


ふと、佐久間が

「ふっか、鍵閉めたと思ったけど、閉まってなかったんだな」

「あー、確かに。俺も閉めたと思ってた！」


なんて話てたら。


廊下の向こうから


やだ！鍵壊されてる！って声がした。


「…」

「照やべぇ」


佐久間が言う。


「ふっか、愛されてるね…」


「んー、ちょっと強めにね」

「自覚、あるんだ…」






楽屋からヒョコっと阿部が顔を出す。


「佐久間、大丈夫？体調悪いみたいって翔太が」

心配そうに駆け寄ってくる。

「あ、もー全然！ダイジョブ！」

「そっか、良かった、さっき差入れで、表参道で人気のアイスもらったけど、止めといた方がいいよ」

と、ホッとしてる表情が柔らかくて。

あー、やっぱな、阿部だなってなる。


「アイス…！で、でもやめとく…
でもさ、元気になったら一緒に食べに行ってよ」


「ウン、元気なときに一緒に行こうぜ！」


おー。デートのお誘い、上手くいったな。

ウンウン、阿部ってかわいいもんな。

なんて、親目線で微笑んでたら。


ぐいっと肩を掴まれて。
「今日行っていい？」
って照に耳打ちされる。


指でOKを作ると照も柔らかく笑う。

そういえば


「鍵、壊すなよ」

小さく囁くと、


「壊してない、普通に回したら開いたし」

認めないつもりか…


「失礼しまーす」

スタッフさんがドアを開けて何やら話してる。



「なんか、何ヵ所かドアが壊されてたらしいよ」

入ってきた館さまが言う。

不法侵入でもあったのかって、今セキュリティ確認してるらしい。



ちょっと照…

軽く睨む。

「翔太がトイレ行ったっていうのに、どこにもいないから、探してただけ。いなくなるふっかが悪い」


お前ね…

頼もし過ぎ…

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