キミくんとシンゴさん (ページ4)

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キミの名はページ4

｢キミくん･･･｣

呼んでしまってハッとする。･･･まだ名前、聞いてないわ･･･本人からは。

キミくんは少し不思議そうにしながら、それでも不安が勝ったようで

｢シンゴさぁん！｣

と泣きそうな顔でオレに近づいて、抱きついて来ようとした。

｢おぉ？｣

オレはそれを、反射的に避けてしまう。

｢なんでぇ？！｣

なんでって･･･キミ･･･前科があるやん？
不意打ちにオレのくちびる、奪ったやろ？

｢･･･なんでやろな？｣

そう誤魔化せば

｢ヒドイわ！｣

って、ふくれっ面になって。

｢ごめんごめん･･･｣

オレは笑って、今度はオレから近づいて手を伸ばし、キミくんのアタマをポンポンしてみる。

キミくんの金髪がサラリと揺れて、長めの前髪の間から縋るような目でオレを見てる。

｢･･･また、来てくれたんやな｣

キミくんは、泣き出しそうなふくれっ面をしたまま頷いた。

｢･･･また、来ちゃいました｣