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「!」

窓の外が一瞬昼間みたいに明るくなって、少しするとドドドドっと雷鳴が轟いた。

雨が降んのか・・・うっとおしいな。

そういえばあの日も雨やなかったか?
やっぱりカミナリが鳴って、リモートの回線が途切れやせえへんかと心配になった気がする。

その後に、ホンマにたわいもないことでヨコとケンカになって、落ち込んでたとこへ・・・キミくんが現れた。

最初は泥棒かと思って警戒してたけど、突然現れた少年を意外とあっさり受け入れられたのは、ひとえに顔がヨコそっくりやったから。

厳密に言えば、オレが初めて会った頃の・・・15歳のヨコにそっくりやったから・・・。

そしてそれは単なるそっくりさんやなくて、たぶんホンマにあの頃のヨコ・・・キミタカくんやったんやと思う。

弟思いで、オカン思いの優しいキミくんは、自信をなくしかけてたオレにも優しい言葉をかけてくれた。
(くちびるも奪われたけど!)

オレ・・・不覚にも泣いてもうたしな。

なんでキミくんが、20数年もの時を超えてオレの前に現れたんかは正直わかれへんけど、でもきっと・・・たぶんオレとヨコの危機を救いに来たんやないかな・・・って思ってる。勝手にやけどな。

未来の自分たちが間違った選択をせえへんように、キミくんは来てくれたんやと思う。

そして、間違えそうになったオレたちが軌道修正したのを見届けたから、キミくんは自分の時代に戻ったんや。

たぶん・・・たぶんやけどな。

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作者名:松本 | 作成日時:2020年5月18日 18時

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