66 = My room ページ21
確かに彼は裕福で、結婚すれば私は、いわゆる玉の輿だった。
でも、望んでいたのはお金じゃない。
愛する人と築く、幸せな家庭。
そう訴えても、全く信じてもらえずに。
元々結婚に反対していた彼の両親は、彼に厳重な警備をつけ、私を近付けないようにした。
嘆き悲しみ、貧しい自分を恥じ。
そのうちに生まれた、母親への怒り。
不幸の連鎖は、破談だけじゃ終わらなかった。
私の所為だ。
何もかも、私の所為...。
*
JY｢Aちゃん!?どうしたの!?大丈夫!?｣
｢...。｣
堪えていたのに、砦は脆かったみたい。
涙が頬を伝う感触で、思い出から現代に戻って来た。
泣いてる私に、狼狽してるのはジヨンさん。
ウビンじゃない。
だけどやっぱり、彼はウビンと重なってしまう。
目を閉じ俯き、両手でメガネを覆った。
見たくないモノは、見ないように...。
JY｢ごめん...。わかんないけど、ごめん。｣
｢違...。ジヨンさんが...悪いんじゃない...。｣
閉ざした視界の真っ暗な世界でも、耳には独特の声が届いて。
背中には華奢な腕が回され、ジヨンさんの体温が近い。
JY｢泣かないで？ね？｣
｢...ごめん。｣
頭に乗ったジヨンさんの顎が、｢うん。｣と動いた。
少し遠慮してながら、彼の手は私の後頭部を撫でている。
私は弱虫で、臆病者。
意地悪な偶然で元婚約者に会いたくないから、徹底的にその偶然を避けてるの。
この家は、安全な場所でしょう？
なのに、どうして？
神様は、私の事が嫌いなのかもしれない。
見ているだけで満足で、その先は必要なかったのに。
ウビンに似たジヨンさんと、同じ所に立ってしまった。
私の狭い世界に、
新たな登場人物が、また追加。
昔の恋人の面影を感じさせる、綺麗な人。
JY｢もう平気？泣き止んだ？｣
｢うん。｣
だけどやっぱり、雰囲気が違う人。
腕を解いて、ジヨンさんは私を解放した。
JY｢みんなんとこ、戻ろっか？｣
｢うん。｣
涙を拭うために外した、伊達メガネ。
このメガネは、私なりの武装だった。
だから、朝食の時間だけしかしてなかったの。
建物の中だけどT.O.Pは外部で、外の世界との接点だから。
JY｢あれ？メガネは？｣
｢ううん、もういいの。行こう？ジヨン。｣
JY｢...////。｣
その装備を解除して、ちゃんと見てみよう。
ウビンに似てるけど、ジヨンさんはウビンじゃない。
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はなごん(プロフ) - はなさん» おはよんべごじゃます＼(^o^)／ほんと、主人公ちゃんの環境羨ましいですよね(｡-_-｡)そして私も大好きです←真面目に受け取る奴。私のコメントなんて、酔ってないのに酔ってるみたいなテンションですけども///あ、たまにほんとに酔ってますけども///← (2015年3月10日 8時) (
レス) id: 836ea536f4 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ｺﾝﾊﾞﾝﾜ♪羨ましい環境の主人公にﾊｧﾊｧしながら、読ませて頂いております(*´ω｀)そして作者よりのはなごんさんのコメントに毎回笑わせていただいております。大好きです(*ﾟ∀ﾟ)今後の3人の恋の行方楽しみにしてます。 (2015年3月9日 21時) (レス) id: b7cba5c504 (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - いぶちょさん» いえいえ！こちらこそ新鮮なネタをありがとうございます！！← (2015年3月9日 20時) (レス) id: 836ea536f4 (このIDを非表示/違反報告)
いぶちょ(プロフ) - ぎゃあ(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))ありがとうございます〜〜。・°°・(＞_＜)・°°・。 (2015年3月6日 17時) (レス) id: 76c1df3590 (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - いぶちょさん» てへぺろり(/ω＼)←。これ、ジヨンベのです!!いぶちょさん!!よかった気付いてくれて!!自惚れじゃないですよ~( ^)o(^ ) (2015年3月6日 10時) (レス) id: 305f4c9fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなごん
| 作成日時：2015年2月19日 14時
