大西流星短編集4 (ページ31)

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3 西畑ページ31

流星はなんもわかってへん
ほんまに自分がどんだけ可愛いかって

エイトさんの番組で彼女役としてでてきたときも、心配でしかたなかった

ドームの時だって
俺が少し目を離した時には誰かしらが流星のそばにおって
元から可愛いとは思っとったキャメロンくんのことを可愛い可愛いと言うだけの動画を撮ったりしても、流星はなんも言わん

他の子が"流星かわいい"と言っているのを何度か聞いたことがあるし
それこそ流星と同い年やったり年上やったら不安になる

やのに俺と向かい合わせに座っとる当の本人は全く気づいてなくて

それでいて可愛い顔してキョトンとしとる

「流星」

『なに？』

「流星はかわええんやから、もっと危機感もって」

『危機感ってそんなん大丈b』

「大丈夫やないねん！」

俺の声にビクッと震える流星

違う、違うんや。
怯えさせたいんやなくて、そうやなくて……

「俺、流星が思っとるよりずっと流星のことが大切で愛おしくて、そんで、そんで、誰の目にも触れさせたくないねん」

俺は今どんな顔しとんのやろ
大人やのになっさけない顔しとんのやろか？

「え、」

そんな俺の頬に流星の手がそっと触れた
"大ちゃん"と優しく微笑むからそのまま腕の中へ閉じ込めた

「流星」

『流星も、、、流星も寂しかった。大ちゃんはもう僕のこと可愛いとかそんなふうに思ってないんやないかって、僕が大きくなっちゃったから、大ちゃんの好きなおおにっちゃんでも流星でもなくなったんやないかって』

「そんなことあるわけないやろ！俺はどんな流星でも好きやし、それに、今目の前におる大西流星が何よりも大切で大好きなんやで」

『うん』

「伝わった？」

『流星も大好き』

「あかん、もう一回言って！」

今のは破壊力やばい

『ふふっ、大ちゃん好きやで』

この子は小悪魔なのか天使なのか
どっちでもええんやけどさ
ほんまに可愛い

『大ちゃん！』

「ん？」

『一緒に寝よ！』

俺の腕の中から見上げるように言われたら西畑の理性はもつはずもなく
寝室まで手を繋いでいき

そのまま甘い夜を過ごした