ほら君が笑うと (ページ7)

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嫉妬ページ7

「流星、帰ろ」

『あっ、きょろちゃんごめん！今日委員会あんねん』

「そーなん？わかった」

流星って何委員やったけ？たしか
あっ、保健か！

『じゃあ、帰ったら連絡するな』

ひらひらと手を振り見送る

帰り支度をして廊下を歩きよると保健室が見えた

窓越しやけど割と中見えるんやな～

なんて呑気なことを考えとったら

「は？」

流星と、西畑大吾の姿が
あいつ一緒の委員やったんか、、、

声は聞こえへんけどなんや楽しそうで
流星のその笑顔は俺だけのもんやのに
黒い感情が湧き出てくる

無意識に足は保健室の方に向いとって
気づけば声が聞こえる距離まで来とった

『大ちゃん、はい』

"おう"

『ふふっ』

"今年の旅行どこ行く？"

『旅行？せやな～、どこがいいやろ？まさちゃんたちにも聞いてみなや』

"今年はふたりで行かへん？"

『ふたり？』

まって、旅行にふたりとかあかんやろ
西畑はそれをわかって言いよるはずや、流星はきっと気づいてへんけど

『ふたり？ええよ？』

"ほんまに？"

『うん、あっ、でも』

"でも？"

『きょろちゃんに聞いてみんと』

"なんで高橋に聞くん？"

『んとっ、もし流星がきょろちゃんの立場やったら行って欲しくないなって思っちゃうから』

流星のその言葉を聞いて勢いよく扉を開けた

『きょろちゃん！？』

"盗み聞きとはええ趣味やん"

「ごめん、聞くつもりはなかったんやけど……」

『んーん』

「えっと、ふたりでは行って欲しくない。幼馴染と数人とかならまぁうん、妬いてまうけど許せるっていうか」

『せや！きょろちゃんも行こうや！かずちゃんも仲良くしたいって言っとったし！』

"「え？」"

西畑と声が重なった
流星が突拍子もないことを言うことはよくある
しかもドロドロとした感情はまだ持ってへんから

今だけは西畑と同じ感情だと思う

"流星それは"

『な？ええやろ？』

"、、、高橋がええんやったらええんやない？"

「え、俺？」

『きょろちゃんも行こうや！』

「うん」

俺も西畑も流星からの頼みには頷くことしかできへんかった

謎のメンバーで旅行に行くのはもうちょっと先のお話

ほらいつも君のその瞳に吸い込まれそうになる
君からの願いは全て叶えたくなるんだ