62 side 大吾 ページ13
高橋の涙を見たのは初めてかもしれんっていうくらい珍しくて、慌ててもうた
後輩にこんな思いさせてたんやなっていう反省と、俺も全部打ち明けようと思った
大 「俺な、高橋のこと羨ましいねん。」
恭 「え?」
大 「もちろん見た目もやけどさ、性格というか、なんでも素直に出せるところとか、ストレートに思い伝えられるところとか。おおにっちゃんもそこに惹かれたのもあると思うねん。あとなやっぱり若いやん?流星と2個しか変わらんのは大きいと思う。5個違うとな、やっぱり年上っていう感覚も強いし、先輩でおらなって思いもあるねん。やから嫉妬してん。それで、高橋にもおおにっちゃんにも当たって、変な空気にしてもうて、ごめんな。」
恭 「、、、えっと、なんかびっくりです。」
大 「え?」
恭 「俺は、流星くんのことが好きやって気付いてから、ずっと大吾くんが羨ましかったから。」
大 「羨ましい?」
恭 「はい。俺と2人でおる時も、流星くんの中には大吾くんがおって、そばにおらんでも考えてもらえるって羨ましいです。それに…」
大 「ん?」
恭 「やっぱり一番頼りにしとると思うし、先輩後輩であっても、これから関係性変わっても、この世界でやっていく上で、流星くんにとって大吾くんは欠かせない存在やし」
大 「それは、俺とおる時間が長かっ」
長かったと言おうとしたら高橋に遮られた
恭 「長かったのもあると思います。やけど!それだけやないっていうか、同じように、康二くんやって、龍太くんやって、過ごしてきたと思いますし。やけど、大吾くんの愛情が一番暖かくて、流星くんを支えてたんやって思います。」
高橋の言葉はなぜかすっと胸に入ってくる
きっと嘘偽りなく感情のままに話してくれよるからなんやろうけど
大 「俺がおおにっちゃんにとって、高橋の言うような存在なんかもしれん。けどそこから進めんやん?ずっと先輩後輩。同じ夢を見る仲間。それやって幸せなことやで?やけど、俺はそれ以上を望んでまうねん。おおにっちゃんで色んな妄想してまうし」
恭 「俺やって妄想しますよ。だってあんなに可愛いくて優しい子おらんから。やから」
高橋がなんか言おうとした時、向こうから話し声が聞こえ見ると
正門とはっすんの間に涙を流した跡がまだ頰についとるおおにっちゃんが来た
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作者名:ましろ | 作成日時:2018年12月4日 0時