愛してる以上の言葉を2 (ページ11)

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60 side 正門ページ11

はっすんと流星を追って来ると、いつも流星と大吾が過ごしよった小さなスペースに座っとった

正「流星、、、」

流「あっ、正門くんっ、大橋くんっ」

正「どないしたん？」

流「ちゃうねん、なんや今気持ちが不安定やねん。何がって言われたらわからんけど、不安定やねん。流星な、恭平と付き合うことになってん。それで、昨日デートしたんよ。すっごく楽しくて嬉しくて、恭平の知らん一面も知れて、たくさんドキドキもしたんよ。やけどな、やけど、こんな時大ちゃんやったらなんて言うかな？大ちゃんやったらこんなんするんやろうな、とか考えてまうねん。考えちゃあかんって思ってもな、考えてまうねん。大ちゃんは恭平みたいにアウトドアやないし、むしろインドア過ぎやし、いろんなとこ触ってくるし、返信遅いし、他の子も可愛がるし。やのに、大ちゃんがええって思ってまうんよ。大ちゃんやなきゃあかんのやなって。流星は大ちゃんが大好きなんやって。恭平のことも好きやし大切やから、やからこそ辛いねん。騙しとるみたいで。やから、やから、恭平とは別れる。恭平のこと大切やからこそ早く気持ち伝えて、仲間に戻りたい。」

正「それで、大吾と付き合うん？」

流「うーうん。大ちゃんとも誰とも付き合わん。」

和「えっ、なんで！？」

流「誰も幸せになれへんやん。恭平傷つけて大ちゃん傷つけて、流星は最低やねん。ほんまに自分が嫌いや。もう人を好きになんてならん。流星とおったらみんな不幸になる！」

和「流星…」

正「なぁ、流星。」

優しく呼びかけると涙を流した流星は顔を上げた

正「自分を嫌いになったらあかん。一番大切にしたらなあかんやろ？それになぁ、流星は自分を責めすぎやで。大吾やって、高橋やって、流星のこと悪いなんて思ってないで？人を好きになるんは自然なことやし、その相手と思いが通じんのも普通のことや。通じることが奇跡なんやで？やから、人を好きにならんなんて言わんでや。流星はみんなを幸せにしとるよ。大吾やって、高橋やって、俺やってはっすんやって、関西ジュニアのみんなも、ファンの子らもみーんな、流星に幸せもらっとるよ。やからそんなん言わんどって。」

話しよって涙が出てきたのは言うまでもなく
はっすんも涙ぐんどった

流星がこんなに悩んで自分を追い詰めて、そんな状況の中でも他人のことを考えれて、この子はまだ子供やのに大人になりすぎたんやな、と少し切なくなった。