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そう豪語してくれた彼に、Aはありがとうと思いつつ、まだ煮え切らない思いを抱えていた。
ーーー
そしてそれは早くも証明される。
復活液、基ナイタール液をかぶった杠が目を覚まし、同時刻のタイミングで復活液のありかを抑え戻ってきた獅子王司。
「俺が人殺し？それは捉え方次第だね、間引いているんだ、純粋な世界に導くために。」
千空いわく、彼の描く未来は若者だけの純粋なる世界らしい。
だがそれはあくまでも理想だけの世界とAは勝手に思う、いや確信していた。
確かに側から聞いた千空の人類皆呼び覚ましましょう計画には無理がある、でもそれはあくまでも今現在でと考えたらの話だ。
Aはそれ以前に司の危うい考えに対して真っ向から否定した。
「間引く？戦時中じゃあるまいしそんな不謹慎な言葉、使わないで欲しいわね。」
「Aちゃん！ダメよ！そんなに前に出たら。」
「いいから、杠は目覚めたばかりなんだから、静かに。
それよりも納得いかないわね。誰がなんですって？
確かに人がみんな正しいかと言われたらそうではない、当然ずる賢い人間や人の甘い蜜ばかり啜って生きている連中もいるでしょうよ。」
「A！！」
大樹の怒号が響くも、Aは腹の底から唸るように告げた。
「でも若い人だけがいるからといってそれが純粋な世界になるかと言ったらそうではないわ。
知識人や、専門家たちを悉く排除し、大人を牽制した結果、国を内側から滅ぼすようなことをしでかした大人だって大勢いる。」
「それは大人の話だろう1」
「貴方だっていずれ4、5年もすればその大人の仲間入りよ！」
怒号に対して怒号で返したA。
少し前の彼女ならきっとこんな威勢は見せなかったはず。
Aの心に違和感を感じた千空はじっと揺らがないAの背中を見つめた。
「生きていれば自分が後指を刺される側になるかもしれないのに、なぜ自分は例外だと言えるの？
岩の状態で生かしておけばいいのに、わざわざ殺す理由は何？」
「…知識人が皆君のようだったらお節介だ。」
「そうね、殺されることを覚悟の上で話す人間が全員、これだけ煩かったら、端から殺さないといけないものね！」
ビシッと突き出された拳がAの顎先数センチにまで迫っていた。
「「「A！！！」」」
焦った声が響くも、Aは避けも、交わすことも、目を逸らすこともなかった。
肝の据わったその姿勢に、獅子王は目を瞑り、そして拳を下ろした。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます、そう言っていただけるのがとても嬉しいです。 世界観に入り込めるというのは、多分夢小説を描く人誰もが描く人誰もが欲しい言葉だと思います。これからもみていただけるように、精進しますね。いつもありがとうございます。 (2021年4月28日 8時) (
レス) id: d70a88eee0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。以前から感じていた事があります。それは、世界観に本当に入ったような気持ちで、夢小説を読めれる魅力があるイライザさんの小説には、あると思います。夢主が、研究者的なキャラで好みでした。 (2021年4月28日 6時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イライザ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月27日 23時
