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硝酸だけでは足りないそれ、それはナイタール液。
「ナイタール液ってひょっとして強力な腐食系の液？」
「ああ試してえんだがな、なんせアルコールがねえ。」
「アルコールは酒、待って確か。」
そういいながらAは先程大樹がとってきたそれを見せた。
「これ大樹がとってきたモノじゃない？」
「おお、そうだ！！めちゃくちゃ酸っぱい葡萄だ！！！」
「なら、」
「ああ、お手柄だぜ、デカブツ！！」
酒を作ることから始まったそれはブランデーにまで登る、蒸留酒を作るにしてもそれを入れるだけの鍋も何もない。
土器を作る容量で挑戦するがなかなか形が決まらず、Aも千空も苦戦していた。
だが大樹の協力もありそれは徐々に完成へと導かれていく。
人の手が入っていない甘くもない葡萄から作られた酒は、とても口に馴染むものではなかったが、日々の気休めに飲むには十分だった。
そうしてまる一年が経ったある日、一羽のツバメが、この千空が作り上げた研究所から飛び立った。
ーーーー
「まさか本当にナイタール液を作ってしまうなんて。」
Aは驚きながらも、杠が目覚めてもいいように服を仕立てている、そしてその傍らには。
「そしてまさか、霊長類最強の男も復活させてしまうなんてね。」
まるで家の中全てを取り締まりたがる母親のように、呆れているAに千空は仕方ねえだろうというに、首をかいた。
大樹はすっかり彼の強さに酔っているようだが、Aはどこか訝しげにみていた。
彼の状況把握、冷静な判断、全てがこの場において相応しい男に思えた、それどころか初めからこの原始時代に生きるにふさわしいようにも思えてならない。
馬鹿な妄想をしたところでもしょうがないのだが、Aはとりあえず杠の服を仕立てるべく忙しなく手を動かす。
そして彼らが三人、人類に必要な知力、体力、武力を兼ね備えたことに大いに大樹は喜んでいた。
「ちょっと待て、君のいいたいことはわかるが、ではこの女性はどんな存在なんだ？」
最もだ、三人にいて十分ならAはいらない。
失礼千万な霊長類最強の男、司の言葉を無視していると大樹が口を挟んだ。
「何を言っている、俺たちにとって欠かせない友人だ、それにめちゃくちゃ頭がいい、
おかげで俺たちの衣類も全部Aがやってくれるんだ。
Aがいなかったら、千空の実験道具も、俺たちが体を洗ったり拭いたりした時にほしい布だってなかった。
大切な欠かせない人間だ！」
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます、そう言っていただけるのがとても嬉しいです。 世界観に入り込めるというのは、多分夢小説を描く人誰もが描く人誰もが欲しい言葉だと思います。これからもみていただけるように、精進しますね。いつもありがとうございます。 (2021年4月28日 8時) (
レス) id: d70a88eee0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。以前から感じていた事があります。それは、世界観に本当に入ったような気持ちで、夢小説を読めれる魅力があるイライザさんの小説には、あると思います。夢主が、研究者的なキャラで好みでした。 (2021年4月28日 6時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イライザ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月27日 23時
