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「てめえ、何考えてたんだ。」
「千空。」
静かに答えたAに対し、千空はニヤッと笑いながら見上げた。
珍しく置いていかれたコハクは、それぞれ別の方向に向けられた怒りによって、ど偉いを形相になっているAと千空にオドオドしていた。
「これはなんだ？」
「ああ？なんだ毒ガスのことか？」
「そうだこれも、君らのものか。」
「……」
一考した彼はちらっとAの目を見つめる、Aはただ何も言わずに据わった目をしていた。
それを見た瞬間、千空の腹は決まった。
「ああそうだ！！科学王国千空様のものだよ、ケッ、死にたくなかったら、百億万秒そこにいるこったな！」
Aの手を無理矢理に引き立て、連れてきたコハクを背後の護衛につけて、三人は下山していった。残された連中がどうなったかなんて、微塵も考えもせずに。
無言のまま古屋までAを連れていった千空は、こめかみにど怒りマークを浮かべていた。
「てめえいつから人殺しになろうとした！！！」
古屋の外まで筒抜けになりそうな声に、Aも負けじと返した。
「ならあの場での最も合理的な手は何？村人全員が殺されたら私たちに何が残るの？」
「ああ〜〜そもそもだ、命を天秤に乗せんじゃねえ、このガスマスクが正常に機能しなかったらどうする気だった。
最悪同士討ちでも構わないとか思ってたんだろ！！この頭でっかちが！！」
言われてただ黙る女ではないA。
「頭だけで動いてる貴方だけには言われたくないし、同士討ちの何が悪いの。
それに他の手だったら敵勢力も分散していたかもしれない。
余所者全員を確実に引き寄せるには私がベストだったのよ！」
「随分とご立派な自信じゃねえか。ああ？てめえは勝率百パーのギャンブラーなのか？
ふざけんな！」
「氷河の二手三手を読めなかった私たちに責任がある、多少なり命を賭けて何が悪い！」
犬も食わぬなんとやらに、石神村の連中は目を合わせ、そして肩をすくませる。
「なっ、人に二度と賭け事するんじゃねえってほざいて、てめえはそれか？！」
「えっ聞いてたの？！」
「食いつくとこそこじゃねえよ、馬鹿野郎！！！」
これ以上怒鳴りあっても埒があかないと確信した千空は、ちっ！と派手に舌打ちをして出ていった。
「……」
一人古屋に残されたAはその場でへたり込んだ。
確かに千空のいうことが全て真っ当だ。追い込まれた恐怖心が膝を伝って全身に渡る、Aはそのまま涙と共に眠り込んでしまった。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます、そう言っていただけるのがとても嬉しいです。 世界観に入り込めるというのは、多分夢小説を描く人誰もが描く人誰もが欲しい言葉だと思います。これからもみていただけるように、精進しますね。いつもありがとうございます。 (2021年4月28日 8時) (
レス) id: d70a88eee0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。以前から感じていた事があります。それは、世界観に本当に入ったような気持ちで、夢小説を読めれる魅力があるイライザさんの小説には、あると思います。夢主が、研究者的なキャラで好みでした。 (2021年4月28日 6時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イライザ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月27日 23時
