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「もっと、もっと早く目覚めていれば。」
Aはなぜ自分が目覚められたのかわからなかった。
ただあの緑色の光に覆われた刹那、Aは何かを思案していた。
何を？
千空のこと？百夜のこと？両親のこと？自分のこと？何を思案していたかなんて、今になれば夢のように霞んでいるわけだが。
ただこの石化した外側で何が起こっているのか、必死に見ようとはしていた。
争っていた、ずっとずっと長い間それがまさか、3700年も経っていたとは。
「なんで、なんで百夜さんだったの……」
悔しさで拳を握りしめるAは、初めて嗚咽と泣き声を上げた。
あんないい人が、もうこの世にいないのだ、取り戻せるのではないかというと一縷の望みも果てたわけで。
吸った息がうまく体を巡らない。どうやって呼吸をしていったけ。
そうぐるぐると考え込み忘れかけたころに、ポンとゆっくりと肩が触れた。
「戻るぞ。」
「ええ、」
何を悩んでいても仕方がない。
もう戻らないものが山ほどある、泣いたら次は、
「次に進むからな。」
「わかってる。」
父のように、慕っていた人間の死は大なり小なりのしかかる。
二人に共有された秘密は、薔薇の棘のように絡み付いた。
しがみつくように、離すものかというように。
ーーー
涙を拭き、さあ次へ進もうとした矢先、まさかの15分もせずにその問題は向こうから足音を立ててやってきた。
「なっ、」
司帝国が鼻をきかせてやってきたのだ。
おまけに新しい幹部まで目が覚めたと言うではないか。
「あれは管槍、流派もある厄介な槍使いよ。」
暗闇の中からそれらを見ていたAは、苦々しげに口にした。
金狼が攻撃を受け、落下しかける。
好機とばかりに金狼は橋ごと落として連中を消しかけようとしていた。だが傍に立っていたゲンとAは目線を合わせ、そして千空を見た。
戦況は不利だが、扱いようによっては変えられる。
千空が二人の視線に気がつき、ニヤッと笑った。
「いや橋は切るな、おい、メンタリスト、この茶番に付き合え。」
「あいよ、」
残りわずかな火薬と、鉄の吹き矢が火を吹いた、、、、ように見せかけたそれはあっという間に連中を撤退させた。
だが連中は諦めないだろうと見越した、千空たち現代人たち。
「となるとすれば、」
「ああ準備するものは決まってるよな。」
ニヤッと笑い合った二人に、クロムとカセキの爺さんは鼻息を鳴らした。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます、そう言っていただけるのがとても嬉しいです。 世界観に入り込めるというのは、多分夢小説を描く人誰もが描く人誰もが欲しい言葉だと思います。これからもみていただけるように、精進しますね。いつもありがとうございます。 (2021年4月28日 8時) (
レス) id: d70a88eee0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。以前から感じていた事があります。それは、世界観に本当に入ったような気持ちで、夢小説を読めれる魅力があるイライザさんの小説には、あると思います。夢主が、研究者的なキャラで好みでした。 (2021年4月28日 6時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イライザ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月27日 23時
