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忠告とも取れる言葉に、そうかいと言葉を返したクロムだが、ふと一つ疑問に思うことがあった。
「なあ、もしも千空が俺と同じ立場だったらどうするんだろうな？」
「？？なんの話だ？」
「ほら、千空はさ、わかりやすいくらいにAに惚れてんじゃん。」
「……バカとかアホとか抜かして惚れてると言えるのか？」
「男心のわかんねえ女だな、」
「ああ生憎と男は理解し難い生き物だと思っていてな。」
そう荒々しくそっぽを向いたコハクだが、ふと気が付いたように、胸の前で組んでいた腕を解いた。
「まあ、だがあの男もクロム、君と同じことをしそうだぞ。」
「？」
「自分で手にすることができない女とわかっていても、全力を尽くす。」
「……お前なんか悪いもん食べただろ。
メスゴリラだからって、なんでもかんでも食うんじゃねえよ、」
「……」
ニコッと笑ったコハクが、クロムに対して踵を落としをお見舞いしたのはいうまでもない。
ーーー
結局Aの起床の前に逃げるように出ていった科学班の二人に、Aはやや呆れながら、強情な奴らめというように眉を寄せた。
「死んでも看取らないからね、バカ。」
硫酸がある鉱山の方を見上げながら、Aはその方角を睨みつける。
さてはて自分はただ千空の帰りを信じて待つか、それとも新しく場所の開拓でもしようかと悩んでいる時だった。
「A、君は武術はできるのか？」
「え？」
声をかけられ、顔を上げた先には汗を滴らせたコハクが、腰に手を当てニヤッと笑っていた。
「えっと武術はあまり、でも少しばかり弓道ならとは言っても素人が舐めて覚えたような知識だから、あなた方に比べたら全く通用しないけど。」
「きゅう、どう？とはなんだ。」
「ええっと狩りをするときに使わないかしら。
こういう形をしたもの。」
弓と弦を描き、Aが顔を上げれば、驚いたというようにコハクがAを見つめた。
「これを扱えるのか。」
「なぜ？ボーガンとかも千空が作っていたし、知っているものとばかり。」
「ぼーがんとやらは知らんが、これを扱える人間は少ないぞ。早速村から取り寄せよう。」
「いやあの、騎乗用のやつじゃなくて立ってやるやつ。全長がこれくらいある弓よ、」
そう言ってAは自分の背の高さよりもはるか上に手を持ってきた。
確かに弓にも色々あるが、あくまでも部活で使っていたのはそれくらいはする。
そう告げるだけでもますます目を見開くコハク。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます、そう言っていただけるのがとても嬉しいです。 世界観に入り込めるというのは、多分夢小説を描く人誰もが描く人誰もが欲しい言葉だと思います。これからもみていただけるように、精進しますね。いつもありがとうございます。 (2021年4月28日 8時) (
レス) id: d70a88eee0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。以前から感じていた事があります。それは、世界観に本当に入ったような気持ちで、夢小説を読めれる魅力があるイライザさんの小説には、あると思います。夢主が、研究者的なキャラで好みでした。 (2021年4月28日 6時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イライザ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月27日 23時
