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海岸に来て四人係で３時間、まだ少量しか取れていないのに、これは一体と顔をあげる千空の顔は既に高揚していた。
「千空？忘れたの？鎌倉の砂はすごいんだから。」
「ああ、稲村ヶ崎か！子供科学実験教室でも行ったぞ。流石知識系は委ねて正解だったな。」
「ふふ、史実でもあそこの浜は有名なのよ、主に、鎌倉滅亡時の話にね。まあそれは置いて。
こういうの好き？」
Aは足元で吃驚しているスイカにニコッと微笑み、スイカに目線を合わせた。
「そのかぶりものすごいわね、どうやって作ったのかしら。」
「あっ、だめこれは取らないで。」
「大丈夫よとったりしないから。」
ニコッと再度微笑みかければ、スイカの警戒心はゆるゆると薄まり、果てはAのカゴの中に興味津々だった。
「この子ってひょっとして。」
「ああ、かもな。」
と何も言わずに話が通じている千空とAを遠目から見ていたコハクとクロムはにやあとにやける。
「いや〜〜お熱いですなあ、こっちまで暑くなりそうだぜ。」
「ほんと、千空、主も隅におけんの。」
このこのと、からかうが、はてという顔の二人。
「何言ってるんだ？こいつの戦利品がこれなわけないだろ？」
「え？違うのか？」
「確かに戦利品には違いないでしょうけど、本命は、」
こっちと言ってからからと取り出したのは、一枚のボロ布、でもそこにはびっしりとたくさんの墨による諸情報が書き連ねていた。
その土地における土壌や、植物の状態も、布に縫い付けられた物品から見られる。
「こりゃあ、クロムに負けず劣らずの情報量だな。」
「大まかの地形は変わっていなかったけれど、大なり小なり地形の隆起は見られるわ、埋没してしまった町もいくつかあったし、明らかな陥没地帯からはこれが。」
そう言って差し出したそれは、火山灰の一種だった。
「本来なら実験器具があればいつ頃のものか調べられるんだけど難しいわね、元からあるものとも取れるし、私たちが眠っている間のものとも……」
「ま、それだけ地球が大きく動いてるんだろ、昨日知ったんだがどうやら地軸も変わっているらしい。」
「なら、夏至や冬至が若干変わってるわね、気温の変動にも気をつけておかないと。」
「だな。」
「ちょちょっ！！二人で話し込むなよ！！」
コハクは滅法興味がないらしいが、クロムは違った。
目を爛々と輝かせ、Aと千空の間に割って入った。
「どういうことか聞かせてくれ！！」
鼻息荒い彼に、Aは緩やかに微笑んだ。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます、そう言っていただけるのがとても嬉しいです。 世界観に入り込めるというのは、多分夢小説を描く人誰もが描く人誰もが欲しい言葉だと思います。これからもみていただけるように、精進しますね。いつもありがとうございます。 (2021年4月28日 8時) (
レス) id: d70a88eee0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。以前から感じていた事があります。それは、世界観に本当に入ったような気持ちで、夢小説を読めれる魅力があるイライザさんの小説には、あると思います。夢主が、研究者的なキャラで好みでした。 (2021年4月28日 6時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イライザ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月27日 23時
