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「……はあ、」
起床時から出続ける大きな溜息。
昨日、お風呂から上がると晃一は先に寝ていた。
それに、朝も私が起きる前に家を出たらしく
話もしていなければ顔も見ていない。
確かに気まずいまま会話するよりは
会わないこの状況の方がいいのかもしれないけど
何をどうしたらいいのか…
時間が解決してくれるものなのか。
もう夕方になるというのに
捗らない仕事に晴れない気持ち。
またもや出続ける大きな溜息をすれば
「さっきから溜息ばっかりだね?(笑)」
後ろから声がした。
振り向くと祐基が珈琲を片手に立っていた。
「あ〜やっぱり苦手だ、」
なんて変な顔しながら飲みかけの珈琲を私に渡す。
「得意じゃないのに何で飲むかなぁ、」
自然と出た言葉に
「ふふ、覚えててくれたんだ」
祐基は嬉しそうに隣の席に座る。
そこ人の席だから勝手に座っちゃだめだけどね。
そんな事はお構いなしの祐基に
「ねぇ、返事は?」
と、唐突に何かの返事を求められた。
「……返事ってなんの?」
「昨日ファイル渡したでしょ?
裏、ちゃんと見た?」
何か急ぎの事があったのかと思い、
ファイルを取り出し書類を捲れば
” 明日ご飯行かない?返事待ってるね! ”
なんて不恰好な字で書いてある付箋が貼ってあった。
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かこ//8 - 中学生です!!初めてこんな風にコメントします。僕らのラーメン荘も本当に楽しく読ませてもらいました(^o^)文の構成とか言葉のチョイスとか本当にすごくて尊敬します!!これからも頑張ってください、応援しています☆ (2016年8月27日 19時) (レス) id: 2deb815a95 (このIDを非表示/違反報告)
KA!R!-8??(プロフ) - 短編集待ってます!!めっちゃ楽しみにしてます!!頑張って下さい(≧∇≦) (2016年6月18日 10時) (レス) id: 755abbe78d (このIDを非表示/違反報告)
vermilion(プロフ) - 「僕らのラーメン荘」のときから、ずっと見てました!新作頑張ってくださいね! (2016年5月27日 18時) (レス) id: dd615c95c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツンツン草 | 作成日時:2016年5月24日 1時