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結局晃一の家にタクシーを止めてもらい
ベッドに寝かせて私は自分の家に帰った。
泊まっていいよって言ったくせに
拓弥に言われたから自分の家で寝るなんて
何で言う通りにしてるんだか。
「……そろそろ祐基と会わなきゃなあ」
最近、晃一のおかげで
次第に祐基への気持ちが薄れた気がする。
今ならちゃんと話し合えるんじゃないかなって、
荷物も返したいし。
『明日会えますか?』
そう懐かしい彼の連絡先にメールを送った。
お風呂から上がれば祐基からの返事が来ていて
『わかったよ。仕事終わったらBAR行くね』
変わってない優しい感じのメール。
明日で本当にお別れだ……
帰りは晃一の家にでも泊まろう。
翌朝、出勤すると晃一がわざわざやって来て
「お前昨日泊めてくれへんかったやん」
って小声で言った。
「あー…なんとなく」
「なんやそれ、今日泊まるわ」
「……うん、帰り遅いから待ってて」
「なんで遅いん?」
「祐基に、会う。
荷物……返さないと行けないからさ」
「俺も行ったろか?」
「んーん、大丈夫」
仕事を定時に切り上げてBARに行けば
「お、1日ぶりだねAちゃん」
って笑顔の海さんが迎えてくれた。
そして待つこと10分。
「いらっしゃいませ」
海さんが凄い他人行儀で挨拶した様に感じて
後ろを振り返ると
祐基が居て、
「待たせてごめんね」
そう言って私の隣に座った。
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かこ//8 - 中学生です!!初めてこんな風にコメントします。僕らのラーメン荘も本当に楽しく読ませてもらいました(^o^)文の構成とか言葉のチョイスとか本当にすごくて尊敬します!!これからも頑張ってください、応援しています☆ (2016年8月27日 19時) (レス) id: 2deb815a95 (このIDを非表示/違反報告)
KA!R!-8??(プロフ) - 短編集待ってます!!めっちゃ楽しみにしてます!!頑張って下さい(≧∇≦) (2016年6月18日 10時) (レス) id: 755abbe78d (このIDを非表示/違反報告)
vermilion(プロフ) - 「僕らのラーメン荘」のときから、ずっと見てました!新作頑張ってくださいね! (2016年5月27日 18時) (レス) id: dd615c95c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツンツン草 | 作成日時:2016年5月24日 1時