【名探偵コナン】東大生、奮闘してるってさ。4

▽mission170 ページ30

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女性の膨らんだお腹を見て、安産祈願ですね！と子供たちが納得したように騒ぐ。



素江さんことベルモットがそれに微笑んでいるのをぼーっと眺めていれば、ふと誰かの手が私の襟元に触れた。


ビクッとして手の伸びる方を向くと本体は弁崎さん(安室さん)。





「桜の花弁が付いていましたよ」

「エッあっどうも…………」





弁崎さんの手から花びらがひらりと落とされる。


その桜色に気を取られたその瞬間、ベルモットが吐き気を催した振りをしてジョディ先生に仕掛けた盗聴器を回収した。




それを気遣う振りで無事退場していったバーボンとベルモットを呆然と見送って、状況を整理しようとする。



これは恐らく、やられた。



盗聴器を仕掛けられていたのはジョディ先生だけだとばかり思っていたが、どうやら私にもしっかり仕掛けていたようだ。




うわ……何言ったっけ…………聞かれちゃマズいこととか言ってないよな……………………と今日の記憶をかき回す。



うん、大方は聞かれたところで問題はない。


しかしただ一つ不安なのは、私の携帯には発信機が仕掛けられているのがコナンくんとの会話で筒抜けになったことだ。



それが知られたからといって今すぐどうにかなるわけではないが、普通に生きているはずの大学生が自分のスマホに付けられた発信機を享受しているのは不自然だろう。




うわ…………どんな結論出してくんのかな超怖いな……………………せめてコナンくんが安室さんの正体暴くまでは何もしないで頂きたい。







「………山崎さん？山崎さんももう帰って頂いて大丈夫ですが………」

「えっあっ高木刑事」






ぼーっと突っ立っている私に高木刑事が不思議そうに声を掛けてきた。


私は慌てて返事をする。





「あっいやバス代が全部スられちゃったんで阿笠博士辺りに土下座して貸してもらおうかと………………」

「あー……すみません、今回はスリの犯人が殺されたということで証拠品として一時的に預からせてもらっているので………もちろん後日お返ししますが………………」

「いえいえこればっかりは仕方ないですし………」



「あら、だったら私が送って行きましょうか？今日は車で来てるから」









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