検索窓
今日:8 hit、昨日:345 hit、合計:1,517,409 hit

▼mission152 ページ12

*






結局今回も大した収穫は得られなかった。



スマホの電源を落とした山崎Aのジトッとした視線を感じながら仕事に戻る振りをする。



山崎Aが赤井を知っている、と仮定するのはやはり無理があったということか。



赤井の妹と山崎Aを偶然見かけた日のことを思い出す。



もちろん赤井の妹と知り合いだからといって赤井を知っていると推測するのはいささか早計だが、これでもある程度の確証はあったつもりだった。



カマをかければボロを出すのでは、と期待していたのもある。




赤井の妹から誰かを連想したことを匂わせると眉をしかめた山崎Aに、これはかかったかと思うも軽く躱され、カメラロールを軽く確認してもそれらしい写真は出てこない。





…………やはり考えすぎか?





赤井が死を偽装していることの確証さえ得られるなら、本当は山崎Aに執着する必要もないのだが。




どうにも、とてつもなく大きな何かが隠されている気がしてならないのだ。





山崎Aに背を向ければちょうどそのタイミングで彼女のスマホに電話がかかってきた。




皿の整理をしながらその会話に耳を傾ければどうやら相手は赤井の妹らしい。




パンケーキ代がどうだ、バイトがなんだ、また遊ぼうだとか、次は江戸川コナンも一緒にだとか、実に楽しそうに、若者らしい会話をする二人の様子に引っかかるものがあった。






「そんじゃね〜真純!うん、またいつでも掛けてきて」





頰の緩みきった楽しそうな顔で電話を切った彼女にさも不思議そうな顔をして話しかける。






「もしかしてさっきの写真の子からの電話でした?」





一瞬こちらを見上げて品定めするような目をした山崎Aは、すぐに満面の笑みを浮かべた。






「あっやっぱり聞こえてました?声からして可愛いが溢れてますよね〜…………」

「ふふ、彼女のことが本当に好きなんですね」

「はい!!!」







*

▼mission153→←▽mission151



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1513 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5383人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , トリップ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

moo(プロフ) - 控えめに言っても言わなくても滅茶苦茶面白いです! (2021年7月13日 16時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
221B - 面白いです続編読みたい…いつか更新してくだされ…! (2021年6月14日 21時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか(プロフ) - 面白すぎて夜中に一気読みしちゃいました笑続き首を長くして待っております! (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
Lapislazuli. Charlot.(プロフ) - 面白すぎてはまったw(。^。^。)最高 (2021年5月17日 19時) (レス) id: b8ccefd154 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - 何度読んでも面白いです!更新待ってます!! (2021年4月27日 2時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年6月7日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。