【名探偵コナン】東大生、必死だってさ。3 (ページ44)

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「えっキッド様！！？！？！」

「ああAさん、コイツが怪盗キッドだ」

世良ちゃんがびっくりした表情を見せ、ついでに私もびっくりする。

いや、正体知ってるのになんでびっくりしてんだって話だけどさ、多分直接会ってみたら分かると思う。

キッドの変装マジですごいの、正体知ってたのに途中から完全に世良ちゃんな気がしてさ、キッドに見えなくてさ。

キッドすごいよ！！！！これは一回生で見るべきだよ！！！！マジですごいよ！！！！！！

しばらくの間私たちを交互に見ていたキッドがふっと笑って口を開いた。

「……どこで俺の正体に気付いたんだ？」

その声は既に世良ちゃんのものではなく、テンションが上がって軽く放心している私を横目にコナンくんが種明かしを始める。

その内容に声も出せず感心していれば、キッドがこちらを見て軽く苦笑した。

心にくるからやめておくれ！！！！

そして話は今回の要、世良ちゃんの性別の話になる。

世良ちゃんが男でないことを明かされ、目を見開いたキッドがコナンくんに詰め寄った。

「……ってことはコイツ女の子だったのかよ！？！？」

「ああ」

「いやいやいやいや待て待て待て！！！！」

「んあ？」

コナンくんに軽～く肯定され、一瞬焦ったように見えたキッドが私の方をビシッと指差す。

そのままツバが飛びそうな勢いで叫んだ。

「俺が変装してトイレから出てきた時、コイツ俺のこと世良くんって言ったぞ！？？！？」

「えっなんで覚えてるの！？！？！？」

突然の被弾にめっちゃ焦った私は勢いのまま叫び返す。

そして失言だったことに気付いた。

一瞬呆けた顔になったコナンくんの表情がみるみるうちに苦いものに変わっていく。

「…………Aさん、もし正直に言うんならオレは何も追及しねーぞ？」

「………………ごめんなさい結構序盤で気付いてました！！！！生の怪盗キッド見たさに黙ってましたすみません！！！！！」

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