【名探偵コナン】東大生、必死だってさ。3

▽mission119 ページ25

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少しの間沈黙が流れる。

沈黙を破ったのは赤井さんだ。





「それは君が組織に関わっているのを家族に、もしくは組織に家族のことを悟られないよう手助けしろ……と言っているように受け取られても仕方がないと思うが」

「言われてみれば確かに…………」








流石頭の良い人は気付くことも賢いな、と呑気に考えて軽く首を振る。




いや、気圧されるな。メールひとつでこの人の頭を吹っ飛ばせるのだ、私は。









「でも多分ですよ、バーボンもベルモットも私が組織のことを知ってるとは思ってないです」

「ホォ？」

「バーボンがベルモットの名を呼ぼうとした時、彼女はそれを遮りました。私に対して最初に名乗ったベル、と呼べと言って」

「ベル？」

「あとベルモットがバーボン、と呼んだ時いまいち聞こえなかった振りしてバンブーって言ってみたらめっちゃベルモットがツボってました」

「…………バンブー」

「そこからずっとバンブーって呼んでました」

「つまり君は組織の人間を弄んでいたと」

「そんな大層な器に見えます？」

「見えないと言えば嘘になるな」

「私は今日死ぬのかと思いながらなんとか誤魔化してたんですけどォ？？？？」






やめて？？？？ただの一般大学生に対する大いなる誤解やめて？？？？？


たしかに誤魔化し方だけはそろそろ世界レベルに達した気がするけどそれ以外はマジで凡人だから本気でやめて？？？？？




過信やめろ、とジト目で赤井さんを見れば赤井さんはククッと笑う。





「まあいいさ、つまり君は組織との関係性を完全に否定したいという訳だな」

「コネがあってたまるか」

「それで俺としてもひとつ聞くべきことがあるんだが」

「なんなりと」

「君は、君が俺達に求める保障から是が非でも自分を除こうとしているが、それは何故だ」







相変わらず感情の読めないポーカーフェイスで告げられたその問いに、私は一瞬だけ詰まった。


別にそれは特段変わった理由というわけではない。






「そうしておけば、いざとなった時私を消すって選択肢を捨てずに済むでしょう」






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