【名探偵コナン】東大生、必死だってさ。3

▽mission118 ページ24

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眼鏡の下から覗く翡翠が私を見つめている。



つまりコナンくんは私が安室さんへの盗聴器を阻止したのを、盗聴されると私に不利だからだと解釈したのだ。


コナンくんがベルモットに気付いていたのかは分からない。


だがストーリー的なメタ視点で見れば、恐らく気付いていたのだろう。



だから余計に疑われている。




少し考えて、私は口を開いた。






「あの事件が起こる前、ベルモットと接触しました」





赤井さんの眉がぴくりと動く。





「どうも最近バーボンのお気に入りに見える私が気になったらしいです」

「……待て、まさかお前、」

「バーボンの正体ですか？安室さんでしょう」

「…………驚いたな」






本当に驚いているのかいないのか、それは重要なようで重要ではない。

だが目を見開いている様子からすれば少しは不意を突けたようだ。





「だとすれば君は彼の正体を知った上で、まるで何も知らないかのように振舞っていたと？」

「まあそうなるんじゃないですかね」

「いつからだ？」

「黙秘権を行使します」

「……なるほど、その様子だと恐らくこの間の事件以前には既に知っていたな」






赤井さんがこちらを伺いながらそう呟くのは恐らく私の反応を見るためで、私はニコリと口角を上げて見せる。


話すべきことは話した、ならばあとはこの事実を活用するか。






「そこで私は既に結んでいる契約の確認を行いたいんですが」

「……機密を守る代わりに君達家族の安全を守る、だったな」

「はい」





思い出すようにそう述べた赤井さんの言葉に頷く。

だがそれでは不十分だ。






「私を除く私の家族の日常を守る、です」





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