【名探偵コナン】東大生、必死だってさ。3

▽mission117 ページ23

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「お待たせしました」

「唐突な沖矢モードで不覚にも癒された」

「それは良かったな」

「秒で赤井に戻るのやめてもらえますかね」





言われるままに客間のソファに腰掛けてビクビクしていれば紅茶を持った沖矢(赤井)さんが戻ってきた。


もうこの表記めんどくさいから赤井さんでいいかな…………見た目も声も沖矢昴だけど完全に赤井モードだから勘弁して欲しい。






「………さて」






私の向かいに腰掛け、赤井さんがカップを手にする。






「先程からの君の様子を見ていれば、どういう用件で呼ばれたかは分かっているな？」






沖矢の皮を被らない鋭い声に、私は覚悟を決めて顔を上げる。






「この間の事件の時のことで尋問されるんでしょう、主に安室さんのことで」

「ホォ、そこまで分かっていて出向いてきたということは何か策があるということか」

「あはは、まさか」






最初にこの場所で、赤井さんやコナンくんと対峙した時のことを思い出す。


あの時はなんとかねじ伏せることが出来たが今回の対話はどう転ぶだろうか。






「そうだな、ではまずボウヤの疑念を伝えておこうか」

「ああ、それはありがたい話ですね」






私のへらりとした返答に少し眉をしかめた赤井さんが、その長い脚を組む。






「あの場所で何があったかは君が一番知っているだろうから省くが、安室くんが組織の人間だと言うことはこの間伝えただろう？」

「ええ、この耳でしっかりと」

「ボウヤは、君が組織と何らかの繋がりを持っていることを疑っている。そしてそれを俺たちに隠している、と」

「あらまあ」





私はへらっと笑って見せて、紅茶を一口含む。


ごくりと音を立ててそれを飲み下し、口を開いた。





「もしそうだったなら、今頃赤井さんも無事では済んでいないのでは？」

「ああ、その通りだな」





私の答えに赤井さんはフッと笑う。





「しかし、だからと言って組織と繋がっていないとは限らないだろう？」






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