▽mission111 ページ17
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「山崎上がりま〜す!!」
「榎本入りま〜す!!」
「えっあっ安室勤務を続けます」
それなりに客の入った昼時を終え、梓さんと交代で今日のシフトを終える。
エプロンを脱いで荷物をまとめ、遅めの昼ご飯を食べて帰ろうと客のいないカウンター席に座った。
そしてふと思いつき、カウンターの中にいる二人に話しかける。
「すみませ〜ん、店員さんのオススメってなんですか?」
「梓特製パスタAちゃんスペシャルです!!!」
「えっおっ安室特製ハムサンドAさんスペシャルです」
「今日の安室さんキレがないですね」
「ね〜」
「いやお二人のテンションおかしくないですか」
「今日の安室さんはキレがないので梓さんのパスタをお願いします!!」
「かしこまりました〜!!!」
「ええ〜………???」
納得いかなさそうな表情で笑う安室さんを見てプスッと吹き出し、追加でオーダーを入れる。
「じゃあデザートにハムサンドもお願いします」
「で、デザートですか…………」
「今ならいける気がする」
「Aちゃん育ち盛りだものね〜〜」
「成長期は終わりましたけどね!!!」
アッハッハー!!!と笑い飛ばせば梓さんがそれもそうねと舌を出し、安室さんもくすりと笑う。
う〜〜〜〜ん平穏!!!!!時間よ止まれ。
間も無くして出されたパスタとハムサンドをぺろりと平らげ、談笑しながら食後のコーヒーをすすっていればメールが届いているのに気が付いた。
おうおう誰からじゃ、と宛先を確認すれば沖矢さんから。
「……ごちそうさまでした〜それじゃちょいと急用入ったんでこれで失礼します!!」
安室さんの前でこのメールは読めないな、と財布を出しながら席を立てば梓さんが眉を下げる。
「あら、もう帰っちゃうの?もうちょっとゆっくりしていけばいいのに」
「う〜〜私もそうしたい!けど帰ります……」
「そっか、残念……それじゃAちゃん、お疲れさま!」
「お疲れさまです!!」
梓さんにぺこりと頭を下げ、安室さんの方に向き直る。
「安室さんもオッお疲れさまです〜……」
「ええ、お疲れさまでした」
ニコリと笑った安室さんの笑顔はいつもアホノリしてくれる時のものではない。
コナンくんを尋問していた時のような、ベルモットと話していた時のような。
それはそれは素晴らしく胡散臭い笑顔である。
えっなにさっきのだけで勘付いたの?コワッ……
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Skyでツンニキになりたい雀 - ミステリアスでアダルティックな感じの男の人を観賞用としてみる夢主ちゃんちゅき。 (2021年10月29日 23時) (レス) @page3 id: 11ee266d0f (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - シリアル増し増しでめちゃくちゃ面白いです! (2021年7月13日 15時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続編も楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年7月25日 15時) (レス) id: 0b8d839863 (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - トッケビ通じますわ辛い、、、((( (2019年7月21日 19時) (レス) id: a83a008361 (このIDを非表示/違反報告)
natsukomizumura(プロフ) - 超すきです!応援してます! (2019年6月17日 7時) (レス) id: 2c9aa8af7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:斗 | 作成日時:2019年5月3日 14時