【名探偵コナン】東大生、必死だってさ。3 (ページ32)

今日:4 hit、昨日:228 hit、合計:1,797,326 hit

▽mission126 ページ32

*

レシートをピラピラさせながら不思議そうな顔をしていると、ドアベルの音がして梓さんが戻ってきた。

「大尉のご飯終わりました？……あらAちゃん、それは？」

「なんか大尉の首輪に挟まってて……戻そうと思って追いかけてきたんですよ」

「へえ～……不思議ね、見せて見せて？」

「どーぞどーぞ」

安室さんが何かを考えている間に梓さんにレシートを渡す。

レシートを覗き込んだ梓さんが首を傾げた。

「あれ、ところどころ文字が消えてるわね……印刷ミスかしら」

「消えて……えっあっちょっアアア～～！！！」

「あらやだ飛んでっちゃった！！！」

不思議そうな顔をした梓さんが顔を上げた瞬間、突風がレシートを巻き上げる。

私と梓さんが慌てて手を伸ばすも上手くキャッチ出来るはずがなく、レシートは遥か空へと舞い上がって何処かに行ってしまった。つらみ。

二人して哀愁に満ちていると、少しだけ真剣な顔をした安室さんが口を開く。

「ところどころ文字が消えていた、とはどういうことです？」

「レシートの文字が消されてて……確かC、O、R、P、S、E……ってだけ残ってたんです」

「Corpse？なんか物騒ですね」

Corpse、これは死体の意。

なんでコナンくんはこんな物騒な単語知ってんだって感じである。

私と梓さんの言葉を聞いて安室さんの顔がまた真剣になった。

「……梓さん、その猫が毎日ここに餌をねだりにくるのを知っているのは？」

「割と最近来るようになったから……知ってるのは私とマスターと、安室さんとAちゃんと、あとはコナンくんぐらいですけど」

梓さんの答えに軽く口角を上げた安室さんがへえ、と呟いてニヤリと悪そうな顔をする。

「＿＿＿江戸川コナンくん、ですか」

*