▽mission77 ページ31
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『んなッ、安室さん!?』
「Aさんなら今僕とデートしてるんだけど……何か急用でもあるのかい?」
「おっとこの男しれっとデートにしやがったぞ」
安室さんが通話音量を大きくしたおかげでコナンくんと安室さんの会話が漏れ聞こえる。
思わず口を挟めば安室さんの人差し指が私の唇に当てられた。
はいはい黙ってなくて悪かったですね。
私の出る幕はなさそうなので大人しくパンケーキを食べながら待つことにした。
『えっとね、えーと……』
「急用でないなら切ってもいいかな?やっとこの鈍感さんとデートにこぎ着けたんだ」
「ハ?」
素っ頓狂な声が出る。
いやハニトラ始めたの今日のくせに私のせいにするのやめてもらえません???別に鈍感じゃねーし???耐性はないけどハニトラされてたら気付くし???
『でも、えーと、』
「それとも」
テンパると誤魔化しがド下手になる名探偵の声に安室さんの表情が変わった。
「……僕が彼女といると、不都合なことでもあるのかい?」
はいハニトラ決定〜〜!!このバーボン私から何か情報を盗もうとしている〜〜!!!お望みのものはなんだ絶対渡さんぞ。
コナンくんの焦りようから安室さんは私が何か知っていることを確信しただろう。ハニトラが本格化してしまう。こわい。
『アッそうだ彼氏!Aさんの彼氏が怒っててさ、今すぐ迎えに行くって言ってた!』
「ハ?」
「へえ、Aさんに恋人が……それは初耳だ」
安室さんの目がスッと細められる。
いや私だって初耳だわ。
「……Aさん、今コナンくんが言ったこと本当です、か、」
「失礼、Aがお世話になったようで」
狩人の目で私に問おうとした安室さんの声は途中で遮られた。
カレピッピ(仮)のご登場である。
「えーと、沖矢さん……」
「昴と呼べ、とあれほど言ったはずですが」
「エッ昴さん」
「帰りますよ、…ああ、お代です。お釣りは結構」
「えっちょっ待っ」
「待ちません」
さっさと会計を済ませたカレピッピ(仮)に手を掴まれ引きずられるように席を立つ。
慌てて安室さんからスマホを奪い返した。
私の荷物はいつのまにか沖矢さんの手にあるという驚きのスパダリっぷりだ。
「Aさん!」
手を引かれるまま出口に向かっていると席を立った安室さんが真っ直ぐこちらを見つめていた。
「……また、ポアロで」
「アッハイお先に失礼します!!!」
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ゆゆゆ - 竹の同業者wwwwwwwww (8月31日 20時) (レス) @page47 id: 68b438f60e (このIDを非表示/違反報告)
名無し84302号(プロフ) - あの絶世の美女がw竹の同業者wwしかも、安室さん竹!!w (2023年4月12日 15時) (レス) @page47 id: 81c0b10d37 (このIDを非表示/違反報告)
るるあ(掛け持ち常習犯)(プロフ) - バンブーが面白すぎて腹筋崩壊しましたwwwしばらくこれだけで笑ってられるwww (2023年3月9日 15時) (レス) @page50 id: ea72077504 (このIDを非表示/違反報告)
竜 - バンブーはめっちゃおもろいですwwwww作品最高です🎵 (2022年7月28日 23時) (レス) @page50 id: ab9e0869a5 (このIDを非表示/違反報告)
木犀 - バンブーwwwww腹筋割れたwwwwwこの作品大好きです! (2022年5月12日 19時) (レス) @page50 id: f436eadb2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:斗 | 作成日時:2019年4月20日 12時