▽mission19 ページ20
*
玄関の前でニコニコしているコナンくんに思わず顔が引き攣る。
「えっどうしたの急に……もう暗いのに一人で！？！」
「昴さんも一緒だから大丈夫〜〜！」
「Aさん、お久しぶりです」
「おっお久しぶりデス〜〜！！！」
コナンくんの背後、暗闇からぬらりと現れた沖矢さんにはもうごく普通にめっちゃビビった。
バクバク言い始めた心臓を悟られないように笑顔を作ってコナンくんに目を合わせる。
何故、このタイミングで我が家に現れるのだ。
今日ポアロで勤務があったから？でもそれだけなら勤務中にコナンくんと普通に話したし奢った。
覚悟を決めてどうしたの？と再度問えばニコニコ笑顔で答えられる。
「ボクこの間忘れ物しちゃったから取りに来たんだー！探してもいい？」
「た、多分……？」
「ありがとー！！！」
親に確認した方がいいんだろうか、と首を傾げて答えれば止める間もなくコナンくんがうちの中に駆け込んで行く。
「ちょっ待っコナンく〜〜〜ん！！！」
「おばさーん！！！ボク、この間ここに鉛筆削り忘れてなかったですか？」
「あ、もしやこれコナンくんのかな？」
「よかったぁ〜〜！」
あるんかーーーい！！
てっきり何かを探りにきたのかとビクビクしていた私は家の中から聞こえた会話に胸をなで下ろす。
「コナンくんが急にすみません」
「いえいえ全然」
沖矢さんの声に振り向きながら返事をする。
愛想笑いを浮かべるとにこりと微笑まれた。
「良い夜ですね」
「へ？」
「月も姿を消しているこんな闇夜だからこそ………………真実が浮かび上がることもある」
眼鏡が光に反射してその目は見えない。
ただ一つ私に分かるのは、
「昴さんお待たせー！Aさんもわざわざありがとう！」
「あっいや、うん、えっと探し物が見つかってよかったね？」
「じゃあまたポアロに遊びにいくね、バイバーイ！」
「……それではまた」
何かがヤバイと言うことだ。
はっと思い出して自分の部屋に駆け上がる。
そういえばあの紙、下に降りる時どうしたんだっけ？
1枚目は燃やした、間違いなく。
でも、2枚目は。
ダンッと部屋のドアを開け机に駆け寄る。
机の上には表面になったまま無造作に置かれた紙があった。
「……見られてないよな」
もし見られていたなら。
私と我が家の平穏な暮らしは。
ベランダに出て入念に紙を焦がす。
私はその炎に祈ることしかできない。
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Sun._raise(プロフ) - やばい、ハマった (2022年2月1日 0時) (
レス) @page49 id: 276bbde748 (このIDを非表示/違反報告)
どぅわああああ - mission47、主人公と博士は夜想曲の帰りのスバルさんに乗っているので初めましてではないですね。とても面白いので続編以降も楽しみです。 (2021年7月14日 1時) (レス) id: 04b80a02c7 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！ (2021年7月13日 13時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - 自転車事故のくだりめっちゃ爆笑しました！この作品大好きです！ (2021年4月25日 22時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
よる - まだ設定しか見てないけど名前入れたら本名になって驚き��(ﾟДﾟ) (2020年4月22日 23時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斗
| 作成日時：2019年4月13日 23時
