�� ページ21
*
ふいに携帯が鳴った。
画面には 祐基 という表示。
「もしもし〜」
『Aっ？』
「…どした？」
『う〜〜』
電話の向こう、明らかに様子がおかしい祐基。
「祐基？ 大丈夫？ どこにいるの？」
『…△▽駅の』
「ん、わかった。 すぐ行くから、そこにいてね？」
『うん…』
部屋着から 一応外に出れるようなゆるいワンピースに着替えて、今日持ってたバッグを掴んで家を出た。
走って駅まで行って、普段ならなんとも思わない5分おきの電車にすらイライラしてしまう。
早く着けと念じる。
いつだったかも こういう電話あったな。
そのときは彼女と大ゲンカした とかだったっけ。
「祐基！」
「う〜、A〜」
言われた駅の地下入り口を上ったところ。
ガードレールに腰掛けた祐基。
なんでこんなとこ。
号泣してる祐基に抱きしめられる。
「あーあー、もう大丈夫？」
「他に好きな男できたって、別れてって」
ほおを濡らす涙を両手で拭う。
「話 全部聞くから。ね、落ち着いて」
「A〜」
とりあえず近くのカラオケに入った。
祐基のいうことには、最近忙しくて会えてなかったら、急に 彼女に電話でさっきの内容を言われたらしい。
「で。祐基はどうしたいの？別れたくない？」
「…よくわかんない」
「なんじゃそりゃ」
「なんか、悲しいのは悲しいんだけど…」
「まあ ゆっくり考えなよ」
「うん ごめんね、いっつも呼び出して」
「ほんとだよ」
祐基には、わたしはただの友達で。
それ以上でも以下でもなくて。
わたしにとってはそうじゃなくても、
こういう時に頼ってくれるなら、わたしは十分しあわせなんだ。
カラオケで2時間ほどストレス発散で歌って、酔っ払って、終電を逃した。
責任を取ってもらって 近くの祐基の家に向かう。
「俺 いっつも呼び出しちゃってるけどさ、Aは 好きな人いないの？」
「祐基のばか」
ばかだよ。本当に ばか。
「なんだよー」
「眠たい、寝よう」
「ね、一緒に寝てもいい？」
「は」
うつむく祐基はかわいくて かわいそうで。
気がつけば 抱きしめていた。
「A？」
「祐基、いつでも どこにでも呼び出してくれていいからね」
「泣いてるの」
「泣いてないよ。ほら 早く寝よ。一緒に寝るんでしょ」
祐基のにおいのするベッドにもぐりこめば、
わたしを慰めるように優しく抱きしめられる。
抱きしめかえし、眠りについた。
(ありがとう A )
(わたし ださすぎる)
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るる(プロフ) - 終わりなんですか？？悲しいです、、（；＿；）これからも他の作品楽しみにしてますo(^_^)o (2015年9月7日 0時) (
レス) id: d3f77465dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅ。// - こーちゃんのは号泣です泣、あとはめっちゃきゅんきゅん//しました笑。\(*´∀`*)/更新頑張ってください (2015年8月19日 1時) (レス) id: 265b6a7a78 (このIDを非表示/違反報告)
みさみさ(プロフ) - もう、めっちゃ感動しました（泣）泣きました〜素敵な作品ありがとうございました！これからも頑張ってください!! (2015年8月15日 0時) (レス) id: b9c42e7b14 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 羽空さん» コメントありがとうございます！号泣なんて…！うれしいです(´｡･o･｡`)がんばります！ (2015年8月14日 22時) (レス) id: 5f993869e2 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ミユカさん» コメントありがとうございます！Twitterもこちらも見てくださってるなんてうれしいです！そんなに言ってくださるなんて本当にありがたいです。がんばります！ (2015年8月14日 22時) (レス) id: 5f993869e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな | 作成日時：2015年8月9日 4時
