三哀 ページ27
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「 マジ久しぶり。 お前と夜遊びすんの♪ 」
オンナ・オンナって浮き足だってクラブへ向かう雅貴
湾岸地区の埠頭のほとんどを占める“ FUNK JUNGLE ”
短期間で出来上がったソレは作った連中の機動力と財力を物語っている
ド派手な通路を歩けば、一瞬、懐かしい匂いが鼻をかすめた
「 ・・・? 」
***
「 ・・・っ 」
「 Aちゃ〜ん、大丈夫? 」
「 バーカ、バーニー飛ばし過ぎ 」
「 パールがケツから煽るからだろ? 」
急発進
急加速
急停止
広斗のバイクとは全く違う最悪な乗り心地
なに? この原色の大爆音な車
頭がクラクラする
気分は最悪
「 今夜も盛り上がってんな 」
「 メインフロアは騒がしいから、VIPに連れてこうかな? 」
バーニーと呼ばれた男の人にまた抱きかかえられる
「 やだ、下ろして 」
「 NO! 」
光と音が大量に注ぎこまれた空間へと連れて行かれる
それらに紛れて、一瞬、懐かしい音が耳をかすめた
***
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作者名:姫保 | 作成日時:2016年6月4日 23時