華戦～HANAIKUSA～三章 (ページ25)

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一哀ページ25

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はぁ・・・

お兄ちゃんは困り果てています

実は死んだ筈のA(妹)が生きていて、広斗(弟)とイケナイ関係になってしまうなんて・・・

しかも広斗は血が繋がっていても諦めないって言うし

Aはそんな広斗に耐えられず逃走中

ついでに長兄も失踪中

現在、雨宮兄弟妹はテンでバラバラ

俺、広斗に納得してもらうためにね、噛んで含めるよーにね、

丁寧に丁寧に説得したわけよ

『 Aは俺達の大切な妹。早く探して一緒に国双の家で仲良く暮らそうぜ』

とか

『兄妹で愛し合うなんて、死んだ親父や母親達(・)が天国で哀しんでるよ』

とか

『兄貴だって末っ子達の今の状態を知れば驚くだろ？』

とか

イロイロ・トクトクと・・・

なのに、広斗なんて返事したと思う？

『あ”あ”？俺の女だけど？』

って

『墓にいる奴らはカンケーねぇ！！』

って

『ならスグ戻ってくるかもな』

って

ズバッ・バサッと・・・

聞く耳持たないという言葉を体現されました

現在、可愛い(←少し気持ちが揺らぐけど)弟は徘徊中

ずっとAを求めて・・・

ＳＷＯＲＤ地区をくまなく探しても見つからない妹

なら国双地区か湾岸地区にいるのか？

可能性が高いのは国双。幼い頃住んでいて土地勘がある

湾岸は・・・もしいたらＤＯＵＢＴに目をつけられたら危険だ

ああ、もう、お兄ちゃんとっても心配

だって、あんなに可愛いんだよ？俺に似て♪

小さい頃から可愛くて可愛くて、近所のガキがまとわりついて鬱陶しかったな

それを広斗が蹴散らして、『こいつら全員潰す！』って年下相手にマジになって

あっ・・・なんだ、その時から広斗にとってAは特別だったのか

っということで、俺は考えました

いつまでもAへの恋慕を引きずる広斗を救うべく素敵な計画を

ガチャッ

帰ってきた、超絶不機嫌な広斗が・・・

「おかえり♪ 」

「ん」

「なっ、広斗。つきあえ」

「は？」

「湾岸にさ、新しいクラブできただろ？」

「あ？」

「“ FUNK JUNGLE ”♪ 」

「行かね」

「そう言わずに。兄貴とAの手がかりあるかもしんねーじゃん」

失恋には新しい恋♪

素晴らしい出会いを作ろうね、広斗クン♡

ついでに俺も♡♡

兄貴、A、出汁に使ってゴメンm(__)m

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