十風 ページ22
***
『 着るまで表に出る 』っていなくなった日向
腰紐も伊達締めも緩く結んだけれど、打たれたお腹は疼くように痛い
広斗に知らせたいのに・・・
ケータイは着てたワンピースのポケットに入ったまま
わたしが身に着けていた全ては日向が持ち去ってしまった
でも連絡したらすごく叱られそう
勝手に出かけて捕まってしまったから・・・
ララ・・・
ちゃんと無名街に戻れたかな？
ララの手を引っ張って逃げたとき、小さな頃の記憶が少し視えた
わたし、お友達だった女の子と誰かに追いかけられたみたい
その後・・・
逃げて・・・
――― ドウナッタ？ ―――
思い出せない
ううん
思い出さない
わたしの過去は、広斗といるためには邪魔
帰りたいな・・・広斗に
スパンッ！
勢いよく襖が開いた
「 だ・・・誰？ 」
「 お前、腹すいてねーか？ 」
「 えっ？ あっ、ううん 」
「 そっか、これ飲むか？ 」
ズイッと目の前に差し出されたのは・・・
「 イチゴミルク？ 」
「 女って甘いの好きなんだろ？ 」
ゴツゴツした手に不似合いなピンク色の缶
「 ぷっ！ ふふ・・・あっ、痛い 」
思わず笑ったとたん、お腹に力が入った
また日向の拳の痕が痛みだす
みぞおちを手で抑え、畳に横になった
「 おい、どうした？ 」
「 お・・なか 」
痛みから逃げたくてお腹をゆっくりさすってたら・・・
「 えっ？ 」
「 そんな無防備な姿さらけ出して・・・誘ってんのか？ 」
生唾を飲み込む喉仏がゆっくり上下する
いつの間にかわたしの上に覆いかぶさる大きな身体
乱れた裾からでた脚を撫でまわされて・・・
「 さっきまで日向と楽しんだんだろ？ なら、俺もいいよな？ 」
燃えるような赤い髪の男の人の言ってる意味がわからない
「 どっちがいいか比べてみろよ！ 」
「 や、やだ。 やめて 」
「 “ 華 ”が俺のモンになれば内から九龍を潰せる
お前も日向に殺られるよりかいいだろ？ 」
また同じ眼だ
“ ご褒美 ”を見る男の人たちと・・・
そして知ってしまった
この視線の正体は“ 欲 ”
許さない
わたしにその眼を向けていいのはたった一人
「 ひ・・ろ 」
襟もとに手がかかった瞬間、外が騒がしくなる
誰かが叫んだ
「 鷲、ルードの襲撃だ！ 」
・
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姫保(プロフ) - ミナさん» きゃ(/ω＼)そっか・・・きっとイロイロ吹っ切れたから、生まれ変わったのと一緒だ〜！！ (2016年6月3日 7時) (
レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - リボーンやで♪生まれ変わりやで( ´ ▽ ` )ﾉ (2016年6月2日 22時) (レス) id: 2d5c99313a (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - すずめさん» ただいまでございます( ;∀;)いつも見守って下さってありがとうございます。 (2016年6月2日 0時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - no_NAMEさん» あわわ・・・(*ﾉωﾉ)ヤベ、照れる←モニタリングの臣様風に読んで下さいませ。 (2016年6月2日 0時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - 優希さん» ありがとうございます。再開してすぐのコメントが心に沁みます。 (2016年6月2日 0時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫保
| 作成日時：2016年2月27日 0時
