華戦～HANAIKUSA～ (ページ5)

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四輪ページ5

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いつから？

どれくらい？

この日々を過ごしてきたのだろう

わたしがいる塀の向こう・外にはたくさんの人が住んでいて、

いろいろな恐くて悲しい出来事が起こっているって、翁たちは言うの

わたしも小さなとき、そんな恐くて悲しい出来事に巻き込まれたみたい

翁が助けてくれたんだって

でも小さかったわたしには、とってもショックだったみたいなの

だからその時のことは全然覚えていない

『なにも思い出さんでいい

　忌まわしい記憶にまつわるもの一切じゃ』

そう言って、

翁はわたしが持っていたはずの“ なまえ ”も捨てた

だからずっと“ 嬢 ”と呼ばれている

“ 翁 ”も“ なまえ ”でなく俗称だって・・・

ノボルが教えてくれた

『貴き方々は本名を伏せて暮らすのですよ』

って・・・？？

よくわからなかったけど、

それを傍で聞いていた翁が笑いながら言ってた

『嬢の真名は覇者が与えるじゃろうて・・・』

やっぱりわからない

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