【刀剣乱舞】花も花なれ、人も人なれ【完結】

第三九訓 ページ39

「…A」

最後に声をかけたのは三日月。
しん、と凛と響くその声にAはハッと目を見開く。

「主、あんたはあんたの好きにするといい。それでも迷うのならば、俺たちが背を押してやろう。…自分で決めたことなんだろう？だから、ここに来たんだろう？」

「…うん。この為にここに来た。この日の為に、苦しんだんだ。…私のすることが。神殺しが、はたして正義か悪かなんてわからない。…けど」

「ああ。俺たちがここにいる。たとえそれが悪だと周りがいうのであれ、俺たちはいつでもあんたの味方だからな」

三日月の表情はわからない。
ただ、その顔は決して馬鹿にしたようなそれでも、なんでもないんだろう。

ただ、自分を。
私を想うが故の。

「愛してるよ、みんな」

愛。

「ああ、上等だ。…それは帰ったらちゃんと一人に絞ってほしいものだがな」

くす、と三日月は笑う。
刀剣たちも、みな可笑しそうに笑った。

「…母様、私は負けないから」

「誰に似たんだか…ふふ、最後の親子喧嘩と洒落込みましょう」


ーーーーカキィィィンッッ！！！！


いざ、尋常に。

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