第一訓 ページ1
2205年、春のこと。
―――ピロンッ
「…ん?」
出雲守殿。
過去へ干渉し歴史改変を目論む「歴史修正主義者」に対抗すべく、物に眠る想いや心を目覚めさせ力を引き出す能力を持つ「審神者」となり刀剣より生み出された付喪神「刀剣男士」を各時代へと送り込み、戦って欲しい。
「刀剣男士」、「歴史修正主義者」の双方を良しとしない第三の勢力「検非違使」が介入した。
敵が増えたことにより今、審神者が足りない状態だ。
君にならできると思っている。
覚悟が出来たらここへ参れ。
国家政府機関
審神者育成科、安倍
「…はぁ、審神者ねぇ」
手元に届いた書類…もとい、この時代はもう紙ではない、そのデータを閲覧する。
「なんで私なの…」
「審神者の力があるからでしょ。…あんたの母さんと同じ様に」
「あ、清光。起きていたのか」
振り返ると思いのほか近くにいた彼を隣へ誘う。
言われたとおりに座り込んだ加州清光は赤いマニキュアをAに差し出すと、塗って?と差し出した。
「…そうだね。血筋かなぁ…沢山の神様見えちゃってるし」
Aは清光の爪にマニキュアを塗りながらため息をつく。
彼女の実家はここ、長野にある大きな神社。
もう500年も続いているこの神社には色々な刀が納められていた。
というか先程のデータを送ってきた国家政府の人間がここなら安全だと置いていったのだ。
何故ならば、ここは世界で唯一結界という摩訶不思議な力が働いている。
周りからの干渉もないので、色々便利な場所なのだ。
「いいんじゃない?やろうよ、審神者。
俺もそろそろ本気だしたいし」
「ん、清光、戦いたかったの?」
「あたりまえじゃん。刀として当然。俺が強いこと証明できたら、主ももっと俺の事愛してくれるでしょ?」
別に戦わなくても、とAは思ったが、幼い頃から一緒にいた清光が戦いたいというのならとAは二つ返事で返事を送り返した。
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黎奈(プロフ) - はじめてコメントさせていただきます!!すごく面白かったです。完結お疲れ様でした!第四訓で宗三左文字が宗山左文字になっていらっしゃるのでご報告させていただきます。あと、ちょこちょこ報告に来るかもしれません… (2015年10月18日 22時) (レス) id: 339ceb4b4b (このIDを非表示/違反報告)
華維璃(プロフ) - お疲れ様でした!とても面白かったです!小説の書き方、参考にさせて頂きます<(_ _)> (2015年9月22日 20時) (レス) id: 5dbf713d35 (このIDを非表示/違反報告)
連合(プロフ) - お疲れ様でした! (2015年7月19日 17時) (レス) id: bbc5de6b90 (このIDを非表示/違反報告)
らい兎(プロフ) - 第三四訓の「突き出ているのは日本の大きな角。」というところもしかして日本→二本でしょうか?面白かったです。 (2015年7月13日 23時) (レス) id: 5d4b050560 (このIDを非表示/違反報告)
零玲飛(れいれと)(プロフ) - お疲れさまでした、面白かったです!宗近のじいちゃんが入手できないのが痛いですね。 (2015年7月10日 19時) (レス) id: 0bd3908221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:稜 | 作成日時:2015年4月10日 14時