柱の少女は、狙われ体質。

肆拾仇 ページ49

『あははっ！鬼殺隊の柱が前世で鬼舞辻の恋人だった？笑えるね。生憎私はそんなんじゃない。他人の空似に決まってる。』

童磨「それを判断するのに、君の意思は必要ないさ。」

『へぇ、随分と身勝手だね。それで私が黙ってついて行くとでも思っているの？』

童磨「君が物わかりの悪い子だと分かったから、仕方がない、力ずくで連れていくよ。」



童磨は悲しそうに言う。本心はそんなこと1ミリも思っていないんだろうけど。




『私に勝てる自信があるの？』

童磨「うん、もちろん！逆に君1人で俺に勝てると思ってるの？？」

『それは分からない。でも、私一人の力ではなくとも、神様(陽の光)が味方してくれるからね。』

童磨はぱっと空を見上げる。


日がもう登りかけていた。







「タイミングが悪かったなぁ怒られちゃう。でも、次は必ず君を連れて行くよ！

どんな手を使っても」








彼は一瞬で消えた。





逃げられたのだ。

『くそっ！』





いまいち自分の置かれている状況は分からないけど、鬼舞辻に狙われている厄介なことになったというのは分かる。









心がざわつく中、藤の花の家を見つけて一晩お世話になった。

家を出たあとは報告のためにお館様の御屋敷へ向かった。


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お館様「そうか……上弦の弐と遭遇したんだね。無事に生きて帰ってきてくれてありがとう。」




『私は……鬼を斬れませんでした。もっと強くなります、次はきっと彼奴の首に刃を……！』





お館様「いいかいA。君は鬼を哀れむけれど、いつもきちんと判断を下してきた。Aはよくやってくれているよ。故に強さを求めることは良いけれど、あまりそれに執着しすぎてはいけない。いつか自らの身を滅ぼしかねないからね。」



『……はい』



お館様「うん、ところで鬼舞辻に狙われているというのは厄介だね。でも鬼に何を言われても君は君のままでいいよ、前世だなんだという話に惑わされることはない。

それに、鬼舞辻が動き出したことで鬼を滅ぼすことに大きな兆しが見えてくるよ。この期を逃すことのないように、私も策を立てよう。A、協力してくれるかい？」



『御意』


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続編行きます！

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