柱の少女は、狙われ体質。

肆拾捌 ページ48

攫われていた子供たちを家に帰し、下山した頃にはもう夜が明けかけていた。あと数十分もすれば、太陽がでる。



藤の花の家を探し歩いていると、急な悪寒に襲われた。

脈が大きく波打つ。

刀を構え、当たりを見渡すと空から声が降ってきた。



「まさか本当に鬼殺隊にいたとは。しかも柱だなんてねぇ。」


『上弦の…弐』


「そうだよ、俺は童磨。君を迎えに来たんだ！あの方が探しているよ。」


なぜか嬉々と喋るこの頭から血を被ったような鬼が上弦の弐。無惨が支配する鬼の中で二番目に強い……。




私は刀を構え、攻撃を仕掛けるが、軽々とかわされる。





童磨「だからちょっと待ってよ！俺は君と闘うつもりはないんだ。いや、本当は君がボロボロになりながらも頑張って闘う姿は見たいけど！」




『ふーん、じゃあ何をしに来たの。』




童磨「まず、君と話したいことがある！ちなみに俺も君のこと気になってたから調べたよ、君の名はは蒼天A。鬼殺隊の宙柱。親は君が生まれてすぐに死に、兄妹は鬼に殺された。それなのに、何故か鬼を哀れむ柱。Aちゃんは優しい子なんだね……。そうでしょ？」



『残念、不正解。鬼を哀れんでいることを否定はしないけど、私は優しい子じゃない。それに兄妹を殺したのは私自身。

ちなみに私はね、嫌いな人に自分の名前を気分が悪くなるの。今すごく最悪な気分。初対面でこんなにも嫌いになったのは貴方が初めてだなぁ……。』



童磨「へぇ、毒舌だね！でもそれも嫌いじゃない！」



『……。』


童磨「………うん、本題に入ろうか。

あの御方が人間だった時の恋人、確か名前は「麗」と言ったかな…その人と君がそっくりなんだ。だから、Aちゃんは麗の生まれ変わりかもしれないってことで君を手元に置きたいんだよ。ちなみにその人の特徴は紺色の髪に吸い込まれそうな程に透き通った深い蒼の瞳……。君にぴったり当てはまるよね！」



こいつは気がついているのだろうか。夜が明け、太陽が上りかけていることに。



とにかく今は話を引き延ばそう。
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気がついたことがあります。

無惨はAが鬼殺隊にいることを知らない設定ですが、よく考えたら無惨は鬼の細胞から記憶を読み取れますよね。

Aは鬼を沢山斬っているので無惨が知らないはずない＝矛盾ですね。

とりあえず、気になるかもしれませんが、いつか、いい感じに修正します……。

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