柱の少女は、狙われ体質。

拾伍【蝶屋敷】 ページ16

柱合会議が終わって数日経った。





朝日が完全に昇った今、私の走っている道沿いの街からは鬼の脅威を知らぬ子供たちがキャッキャと楽しそうに走り回る。

平和なのはとてもいい事だけど、私は疲れた。眠い。






ここ3日間はぶっ通しで任務が入ったから寝ていない。

私の担当する区域はここ最近雑魚鬼の出現率が高い。









私の鎹鴉ちゃんが喋りだした。


鎹鴉「休息！休息！タダシ、半刻後ニハ新タニ任務ガアルタメ、半日ノ休息を許可スル！」






『ええ！半日だけ！？』

こんなに忙しいのは初めて。でも柱というのはそういうものか。






休息と言えど、私の屋敷はここからだとちょっと遠い。






もうあんまり走りたくないし、走ったとしても帰るまでに時間かかるからやめよう。

1秒も無駄にしたくはない。それくらいに眠たい。

ここから近いのはしのぶさんところの蝶屋敷。









よし、行こう。









結構頑張って走ったら、数分で着いた。




『しのぶさーん！助けてぇ』




しのぶ「あら、Aさん。怪我でもしましたか？」




『怪我なんて1ミリもしてないよ！ただ、眠いの3日も寝てないの……お願い……寝させてぇぇぇええ！』






しのぶさんからの了承を得る前に屋敷の中の病室の一角へ進む。

そして空いているベッドを見つけて倒れ込んだところから意識がとんだ。

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