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「悟」
校舎の壁にもたれてぼーっと考え事をしていた五条の目の前に五条の彼女が現れる。
「⋯⋯なに、僕忙し」
「どうしても言っておきたいことがあって」
五条の言葉を遮って、ハッキリと言い切るように話す五女。
「⋯⋯」
五条は何も言わず、ただ五女を見つめている。
「悟ってさ、私の事だいぶなめてたわよね。家が決めた事とはいえ仮にも恋人同士だしあそこまで遠ざける必要はなかったでしょ」
五女はにこやかに続ける。
「しかも恋人がいるのに他の女に言い寄るし。別れるまで待てないのかよ。女心も分からないしデリカシーは無いし、ほんと⋯⋯」
五女がまくし立てるように五条を責め続ける。
「ほんと、なんで好きになったのよ⋯⋯こんな奴」
五女は消え入るような声でそう呟いた。
五条は黙って五女を見つめ続ける。
「⋯⋯ごめん」
小さく聞こえた謝罪の言葉に、五女が顔を上げると、苦しそうな顔を浮かべる五条が目に入った。
「⋯⋯なんの謝罪、それ？私の失恋と自分の片想いを重ねて見てる？どこまでも最低な人」
五女が、ふっと軽蔑するように笑う。
「ほんと、最低。あの子に同情するわ。こんな最低な人に捕まって可哀想に」
五女はずいっと五条に一歩近づいて距離を詰める。
「いい？絶対私は幸せになって私を振ったこと後悔させてやるんだから」
自信満々にそう言い切って五女は五条から離れた。
「家柄とか決められた結婚とか抜きで本当に好きだった。今までありがとう。さようなら」
五女は背中に五条の視線を受けながら、軽い足取りで校舎の角を曲がった。
「ふぅ⋯⋯」
五条から見えない場所まで来ると、五女は校舎の壁にもたれ、ずずっと身体を引きずるようにしてしゃがみこんだ。
「なかなか、気持ちの整理をつけるって難しいわね」
.
.
「ごめん、僕の方こそ今までありがとう⋯⋯我慢させて、苦しめてごめん。なんて、今まで散々酷いことしてきて今更こんなこと都合がよすぎるけど」
五女のいなくなった後で、五条はそう呟いていた。
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もんて、(プロフ) - mirusenさん» 閲覧、コメントまでありがとうございます！茜さん理想の強い女ですよね😂主人公にもそんな一面を出せれば良かったんですが...笑最後までお付き合い頂きありがとうございました😊 (5月23日 12時) (
レス) id: e014d025e4 (このIDを非表示/違反報告)
mirusen(プロフ) - 私も茜さんが好きです。かっこよくて憧れます。おもしろい話をありがとうございます。 (5月22日 23時) (レス) id: 27eb990fa7 (このIDを非表示/違反報告)
もんて、(プロフ) - さつまいもさん» 閲覧、コメントまでありがとうございます！更新遅いのに読んでいただいてありがとうございます🥺あと1話で完結ですので最後までお付き合いいただけるとありがたいです！ (5月21日 9時) (レス) id: e014d025e4 (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています。赤面する五條さんにこちらもドキドキしてしましました！良きです♡これからもお身体に気をつけて頑張ってください^ ^応援してます！ (5月19日 9時) (レス) @page8 id: 80442a5936 (このIDを非表示/違反報告)
もんて、(プロフ) - ๑ꮺꮺ𓂅さん» 閲覧、コメントまでありがとうございます！☺️あと少しで完結ですのでぜひお付き合い下さい！ (2023年4月6日 21時) (レス) id: e014d025e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もんて、 | 作成日時：2023年4月3日 0時
