検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:20,772 hit

続き ページ43

灰原が退散した後、その女性、特級呪術師の九十九由基さんと話をした。


彼女の言う呪霊のいない世界。


それだけ聞くと唯の夢物語だが、彼女の説はとても明確で現実的だった。


しかし、それでいてかなり遠回りな方法だ。


九十九さんの話に耳を傾けているうち、身体の内側に真っ黒いもやがかかり始める。


それはじわじわと全身にも同様に広がり、つい口をついて出たのは、

「それなら非術師を皆殺しにすればいいじゃないですか」

という言葉だった。


私は、自分の声にはっとした。


何を、何を言ってるんだ私は。


私はなんてことを考えて。



「夏油くん」



九十九さんの声にびくりと身体が強ばる。



「それはアリだ」



へ、と九十九さんの方へ顔を向ける。


彼女の顔はとても真剣だった。


とても冗談で言ったとは思えない。


その後九十九さんが帰ってからも、私はずっと同じことを考えていた。


九十九さんの言った言葉、私がどちらを選択するのかということ。


何と何をもってどちらと言うのか、深く考えてはいけない気がしていた。






今はまだ、私には答えが出せない。

続き→←続き



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もんて、 | 作成日時:2021年5月18日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。