【呪術廻戦】今度こそ君に祝福を＿１ (ページ5)

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「五条、A、ここにいたか」

白衣を着た女がポケットに手を突っ込みながら近づいてきた。

顎にマスクを着け、目元には濃い隈があり、見るからに寝不足だ。

五条、と呼ばれた先程の男はその女に向かって手を振った。

「硝子ぉ～」

「お前、これから任務だろ、早く行け。Aも、入口で補助監督が呼んでるぞ」

硝子はシッシッと追い払う仕草を五条に向け、Aに対してはくいっと親指で入口の方を指した。

「えぇ～、一級呪霊なんて僕じゃなくても良くない～？Aでも出来るでしょ？」

投げやりな口調でおどける五条に硝子は静かに言った。

「バラすぞ」

秘密を、ではない。身体を、だ。

「ありがとう硝子、終わったらそっちに顔出すわ。行こう悟」

硝子は軽く手を挙げ、早く行くよう促した。

そうして、Aと五条は連れ立って歩いていった。

硝子はその二人の後ろ姿に、ふと別の人を重ねた。

男はよりガラが悪く、女はより明るい。

そんな別人を。