なな ページ9
あの子が店に入って来た瞬間、時が止まったように感じた。
『零兄？』
当たり前だが少し大人っぽくなったようだ。
でも、あの子が俺のことを呼ぶ声は確かにあのときのままで。
潜入捜査中の今は安室透だ。
すぐに切り替え笑顔を張り付ける。
多分誤魔化せてはいないだろうけどあの子はなにも言わなかった。
あの大きな瞳で俺の瞳を見つめていた。
頭の奥まで見られるような感覚に焦ったが暫くすると目をそらした。
俺の作ったサンドイッチを食べ瞳を輝かし
『懐かしい』
と呟く彼女はあの頃のままだった。
あぁ良かった。あの子は生きていたようだ。
警察学校を卒業し公安の所属が決まり落ち着いてきたころ、久し振りに実家に戻って来たがあの子の家が消えていた。
母は泣きながら言った。
「湊さんの家が火事になってすぐに火は消されたけど.....」
燃えた家のあの子の部屋の前で二つの焼死体が見つかったと言う。
でもあの子の死体はどこにもなかったそうだ。
絶望を見た。
『零兄は強いからきっと立派な警察官になるよ。だから頑張ってね！』
満面の笑顔で言ったあの子は知らないうちに消えてしまった。
今目の前にいるのは本当にあの子なのか？
そう思っていた時だった。
「大人しくしろ！！俺は異能力者だ！今からお前達は人質だ！」
異能力者についてはあまり詳しくはないが、ヨコハマに多く存在すると聞いたことがある。
「俺は焔の異能力者だ！此の店焼くこともできるんだぞ！」
某錬金術師かよっと思ったのは仕方のないことだろう。
手から出る焔は確かに本物で店内にいる人々は恐怖に染まっている
はずだった。
あの子とあの子の連れの少女は怖がるどころか呆れていた。
すると武装探偵社と名乗る二人の男が表れた。
犯人の出す焔は包帯の男が触ると消え、眼鏡の男の出した短いロープで縛られていた。
これも異能力なのだろうか。
目の前で繰り広げられる魔法は瞬きをする間に終わっていた。
逆に犯人が可愛そうになるレベルだった。
あまりの早さに皆驚いていると包帯の男があの子に声をかけた。
知り合いなのか？
『私の天使に絡むんじゃねー糞太宰』
今までとうって変わったドスの聞いた声と殺気だった。
あの殺伐とした組織で何度も感じた殺気と同様で思わず怯んでしまう。
あの子はあの子なのに何か前とは確実に違う。
そんな気がした⎯⎯⎯
ーーーー
リクエスト？されたやつです。適当ですみません。
終わり
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リサっペ(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新待ってます！！ (2018年10月7日 1時) (
レス) id: cc75c6e61c (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ - 琥珀さん» 琥珀さん！更新待っております！頑張ってください！ (2018年9月1日 11時) (レス) id: dd9eae3b3c (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - まんじゅうねこさん» そうです。貴方様の化身を描きました(大嘘)でも、私の好きなものを詰め込みました。それが三次元にいるとは...好きです！付き合っt((( 警察には通報しないでください(´･ω･)こんな変態な私の書く文ですがこれからもよろしくお願いします！ (2018年8月18日 18時) (レス) id: 66b4268708 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - マカロンさん» 有り難うございます！嬉しい限りです！降谷さんside書いてみましたが私の文章力では表現できませんね...微妙ですみません...また書きますのでよろしくお願いします！ (2018年8月18日 18時) (レス) id: 66b4268708 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ - なんか、めっちゃ夢主ちゃん私に、似てるんですが…私の化身か？(´・ω・｀)此れからも頑張って下さい！ (2018年8月17日 23時) (レス) id: dd9eae3b3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年7月1日 11時
