ep2 ページ2
side.takaki
学校なんてつまらない。
もう学校なんて行かなくて良いから雇ってくれるとこで働きたい。
でも親からは高校だけは行っとけ!って何度もしつこく言われてしまい、仕方なく来てる。
この学校で唯一の金髪がそんなにかっこいいのか、俺に憧れて慕ってくるやつが勝手に周りに群がってくる。
そいつらと話すのも楽しいけど、所詮暇つぶし。暇を埋めるためだけの存在。
学校なんてそんなもん。
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最近学校に行くのが少し楽しみになった。
からかう相手が出来た。学校の奴らは俺に話しかけられると嬉しい顔をするか、怯えたような顔をするかどっちか。
でも伊野尾くんだけは違う。話しかけるとすごくめんどくさそうな顔をする。
俺のことかなり嫌いみたい。
見た目ヤンキーみたいな俺にそんな態度とってくるのは初めてですごく興味が湧いた。
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「今日カラオケ行くやつ〜!」
俺が大声で叫ぶとクラスのほとんどのやつはノってきてくれる。
そんな中、やっぱり伊野尾くんはさっさと帰ろうとしてる。ま、それでこそ伊野尾くんだよな。
「そうなんだ!じゃあ俺も帰ろうかな?」
山田と話してて帰ろうとする伊野尾くんの肩に腕をかけてそんなことを言ってみる。
「触らないで。」
腕を振り払われて、俺の顔なんて全く見ずに急ぎ足で帰ってしまった。
話しかけるたびに嫌われてってるなって思うのはきっと俺の勘違いじゃない。
なんで俺のことそんなに嫌いなんだろ。
「雄也ごめんね。伊野尾ちゃん、悪いやつじゃないんだ。」
振り払われた手を見つめてるとそんなことを言ってくる山田。
「全然!俺が好きで話しかけてるから!ごめんな、カラオケ行こうぜ。」
今度は山田の肩を組んで教室を出る。
伊野尾くんはどうやったら俺のこと好きになってくれんのかな。
女も男も何もしなくても勝手に俺に惚れて、勝手に引っ付いてくるのに。
別に伊野尾くんのこと好きなわけじゃないけど、俺のこと好きにさせてみたい。
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これはゲームだ。俺のこと大嫌いな伊野尾くんに俺のことを好きにならせる、ゲーム。
絶対に好きにさせてやる。卒業までに。
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作者名:みはる | 作成日時:2016年9月1日 23時