検索窓
今日:6 hit、昨日:9 hit、合計:140,395 hit

ep2 ページ2

side.takaki









学校なんてつまらない。







もう学校なんて行かなくて良いから雇ってくれるとこで働きたい。






でも親からは高校だけは行っとけ!って何度もしつこく言われてしまい、仕方なく来てる。






この学校で唯一の金髪がそんなにかっこいいのか、俺に憧れて慕ってくるやつが勝手に周りに群がってくる。




そいつらと話すのも楽しいけど、所詮暇つぶし。暇を埋めるためだけの存在。






学校なんてそんなもん。







.








最近学校に行くのが少し楽しみになった。





からかう相手が出来た。学校の奴らは俺に話しかけられると嬉しい顔をするか、怯えたような顔をするかどっちか。





でも伊野尾くんだけは違う。話しかけるとすごくめんどくさそうな顔をする。





俺のことかなり嫌いみたい。





見た目ヤンキーみたいな俺にそんな態度とってくるのは初めてですごく興味が湧いた。








.







「今日カラオケ行くやつ〜!」





俺が大声で叫ぶとクラスのほとんどのやつはノってきてくれる。




そんな中、やっぱり伊野尾くんはさっさと帰ろうとしてる。ま、それでこそ伊野尾くんだよな。






「そうなんだ!じゃあ俺も帰ろうかな?」






山田と話してて帰ろうとする伊野尾くんの肩に腕をかけてそんなことを言ってみる。






「触らないで。」






腕を振り払われて、俺の顔なんて全く見ずに急ぎ足で帰ってしまった。





話しかけるたびに嫌われてってるなって思うのはきっと俺の勘違いじゃない。






なんで俺のことそんなに嫌いなんだろ。





「雄也ごめんね。伊野尾ちゃん、悪いやつじゃないんだ。」






振り払われた手を見つめてるとそんなことを言ってくる山田。







「全然!俺が好きで話しかけてるから!ごめんな、カラオケ行こうぜ。」





今度は山田の肩を組んで教室を出る。









伊野尾くんはどうやったら俺のこと好きになってくれんのかな。






女も男も何もしなくても勝手に俺に惚れて、勝手に引っ付いてくるのに。






別に伊野尾くんのこと好きなわけじゃないけど、俺のこと好きにさせてみたい。








.







これはゲームだ。俺のこと大嫌いな伊野尾くんに俺のことを好きにならせる、ゲーム。






絶対に好きにさせてやる。卒業までに。







.

ep3→←ep1



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (202 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
541人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みはる | 作成日時:2016年9月1日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。