天然コンビに恋を教えよう (ページ17)

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第13話ページ17

『しょーと…』

不安げな声で轟の名前を呼びながら振り向くAの顔は真っ青になっていた

「A？出ないのか？」

自分から早く帰ろうと急かしていたAがいつまで経っても出ていかないのを見て、不思議に思い、声をかけた轟だったがどうも様子がおかしい。

それもそうだ、いつも明るい笑顔なはずのAの顔は現在真っ青になっている。

Aは少し、いやかなり遠慮がちに口を開いた

『ドア、開かない…』

以上が事の発端である。

ちなみに原因は未だ分かっておらず、閉じ込められてから約30分程しか経過していないが2人にとっては2、3時間に値するだろう。

残念なことにA達が荷物を運んだ第2倉庫は窓もなく、出入りするための手段は先程Aが開けようとしたドアのみである。

轟も最初は冗談かと思い、ドアを開けようとしてみたものの、開かないものは開かない。

どう試みようともドアが開くことは無かった。

正直轟やAの個性であればドアを燃やし、脱出することも可能だ。

だがここはものが棚という棚にいっぱいに敷き詰められた狭い倉庫の中。

その中には燃えやすいものももちろんある。

下手なことをして火事騒ぎを起こしてしまえば謹慎、最悪除籍処分になる可能性だってある。

2人ともヒーロー志望である以上そんなことになりたい訳もなく、

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八方塞がりどうしようもなくなってしまったのだ