【企画本編】絶望onステージ!!2nd Stage

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「成瀬、どうかした？」

「あ……いや、何でもないよ」
律が不思議そうにこちらを見ていたので、成瀬は慌てて答えた。

何か長い夢を見ていたような気分だ。

「疲れちゃったんじゃない？お客さん多かったもんね」
すずがそう言って、ジュースの入った紙コップを成瀬の前に置いた。


あれ、ここは――


「ほら、ケーキですよー！お母さんが作ってくれたんです」

「わあ！すごい、お店みたいじゃん！」


ああ、そうだ。

ここは詩乃の家。


確か、ぷらぺたの皆でライブ後にクリスマスパーティーをしてたんだ。


「皆、写真撮った？アタシ、切り分けていーい？……あっ、1個ちっちゃくなっちゃった」

すみれは手際よくケーキに包丁を入れると、1個ずつ紙皿に移した。

「すみれ、そのちっちゃいやつでいいの？」

「うん、いいのいいの！アタシが切り分けたんだし」

「それじゃあ……はい！私のいちごあげる」

未来は自分の皿からいちごを取ってすみれのケーキに載せた。


「ほら、成瀬の分！」

「うん……ありがとう」


「ねぇ、後でもう一回ババ抜きやろうよ、次は絶対ころあが勝つから！」

「えー？それはどうかしら。心愛は顔に『ババがここにありますよ』って書いてるのよ」

「う〜……じゃあ、トランプ見ないようにする！」


ケーキを一口サイズに切り取って、口に入れる。
味はしなかった。

「なるせ、クリーム付いてるよ〜？」

葵はくっついて座ると、成瀬の頬に触れた。
「わっ、ちょっと……！」

「え、照れてんの？可愛い〜」


何か言い返そうと思ったが、言葉が見つからなかった。
彼女にはいつも調子を狂わされる。



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