Happy Days

Fs#9 ページ8

中島side









家に帰ると、



空の缶ビールがテーブルに2.3本置かれていた









ただでさえお酒が弱い彼女が
めちゃくちゃ飲んでしまっていた。



『Aー？どうしたと、珍しいな』






普段は弱いから、て言って飲まないのに。


「んん、たくちゃ。仕事〜…」






仕事でなんかあったのか。


『A。こっちおいで』

「はぁーい」







真っ赤な顔に、少し濡れたまつげ。


泣いたのかな。


ちょっと鼻声だし





頑張り屋な彼女がここまでなるなんて、
相当なことがあったんだろう。






『なんかあったの？』


「おこらりぇちゃったの」







机に突っ伏してふざけながら言ってるけど、


相当悔しかったのかな。







ぎゅー、


Aが抱きついてきて、


俺は理性を保つのにいっぱいだった。






彼女の体はあったかくて。


『そっか、よしよしA頑張ったな』









俺はプロ野球選手だから彼女にずっと
寄り添うことはできない。
それでも頑張る彼女を一番近くで応援したいし、
支えたいと思ってる。









「卓ちゃん、ちゅー」

ちゅ、


子供みたいなキスをしてきて。


ちゅ、









それ以上されたら俺抑えられないけど。



『A、ベット行くぞ』







そう言って顔を離すと、








すー、すー、


Aは寝ていた。








『(可愛い』


小さな顔に、ほんのりピンクに染まった頬。









『よっこらせ、』









俺は彼女を抱っこして、寝室に向かった。


今日は抱き合って寝よう。









横たわる愛しい人の寝顔に
頬が緩むのが分かった。







「たくちゃー、好き…」








『寝言？








おやすみA』









ちょっとでも頼ってほしい。

彼女が辛かったら、俺も辛い。









彼女が楽しければ、俺だって楽しい。









これから何十年過ごす中で、
2人で支え合っていきたいな。









彼女の幸せは俺の幸せでもあるから。









(卓ちゃん、いつもありがとう。大好き)
(こちらこそ。俺は愛しとーよ。)

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