Happy Days

Ys#1 ページ19

山田side





今日の試合。

チームは勝ったけど、

エラーに4タコ。




情けない。しかも、言い訳だけど
誰にも言わないけど
今日はストライクゾーン広かった。


すごいイライラした。


早くAに会いたい。
家に帰ろう。






下を向いて神宮球場を出ると、
見慣れた車が止まっていて





「お疲れ様。来ちゃった、笑」


『A』




「乗って、いっしょに帰ろっか」

そういって優しく微笑むAに
胸が少し締め付けられる





優しいわ

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

なんだろうね、


君が隣にいるとイライラなんて



無くなっちゃうんだ


車中で、


「…お疲れ様！」


『ん、見てた？』


「もちろん」


『ごめん、かっこ悪かった』


「あはは、全然。どんな哲人くんも
かっこいいでしょ笑」


『ぎゅてしていい？』


「家まで待って笑」



そのかわり、君の手をぎゅと握る

『なんで打てんのかなぁ』


「んー、私の応援が足りなかったかも」


『それはない』


「私のせいね笑」



『はぁー！切り替えるか』


「ご飯どうする？」


『作った？』


「ううん、勝ったら食べてくるかなぁて。外にする？大分遅いし、
ごめんそんなこと言って。
アスリートの妻失格！笑」



『いーよ、そーしよ！」


「お言葉に甘えて、」
『じゃあ、マックは？笑』

「買って家で食べる？でも、栄養」


『たまにはええよ』

「あと20分はかかる、
寝ていいよ？」



『寝ないよ、寝るより花恋と話す方が疲れ取れる』



「嬉しい」





『花恋はさ、俺と結婚して幸せ？』



「…もちろん、世界1幸せかも。
哲人くんは？』


「あたりまえじゃん、』

「バカップル笑」

家。

『ありがと、』


「そんな大したことしてないよ」
「入ろっか」



入った瞬間、






ぎゅ、





「今日もお疲れ様でした」


『…』


「泣く？笑」


『泣かない、かっこ悪い』


「かっこいいから、泣いてもいいよ？」



多分このあとおれは人生で一番を争うくらい、声をあげて泣いた。


(花恋ありがと)
(こちらこそ、いつもありがとう)

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