君の声が

29 ページ29

jin


散々紫耀に番組で無茶振りをされてクタクタになった。俺、完全に巻き込み事故じゃん。
岸くんのせいだから！

疲れ切って楽屋に戻ると、丁度廉が出て行く所で、

廉「あっ神、おれちょっとコンビニ行ってくるわ！」

神「あ、うん。」

廉「なんかほしい？」

神「あー、いいよ笑、どうせお菓子買ってくるだろ？」

廉「おーまかせろー」

廉「あ、あとさ？…俺、紫耀と話すわ、今日！明日俺を慰めてな？」
綺麗に、でも泣きそうに笑うから、言葉を失って…思わず、頭を抱えこんでポンポンと頭を撫でた。

廉「…まだ早いわ…ありがと、神。じゃ、行ってくるわー！」
はにかんだ笑顔がかわいいなと思った。小悪魔だねぇ。





廉を見送って、振り返ると
無表情の紫耀。




今日、俺運悪くない？

どんな感情なの、紫耀…




紫「神…」

神「はいっ！」ドキドキ…






紫「今日…廉にゴハン誘われたっ」
と、超キラキラ、ややデレデレの笑顔、

そっちかー！！本気で良かったー！！
ありがとう廉様！！

神「良かったな！廉も紫耀と話したいみたいだから、聞いてやってね」

紫「そんなこと、神に言われなくても」

と、その張り付いた笑顔に、背筋が凍る…あ、終わった…



そしてすれ違い様に
紫「さっきの廉とのやりとりと廉への感情、記憶から抹消しとけよ？」

と肩をたたかれながら言われた。







こっわ！


何何？本気で怖いんだけど！
俺もー楽屋入れないよ？

誰かきて！廉！はまだか…
岸くん、海人…じゃ助けにならない…

あー玄樹くん戻ってきてぇー！！







しばらくして来た岸くんの後ろに隠れて、楽屋へ入り気配を消していた。







➖➖➖➖
たまには不憫な神くんを…

30→←28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す