いま愛を語ろう。 (ページ10)

今日:6 hit、昨日:20 hit、合計:6,080 hit

・ページ10

「泣かないで､花ちゃん…。目を腫らして､かわいそうに…でも大丈夫だから」

それから夕方まで､私は茉莉さんといろんな話をした。

お部屋にはお花が溢れていて､フランス語で書かれた分厚い画集がたくさんあった。

紅茶もサンドウィッチもお菓子もすごく美味しくて､私の気持ちはゆっくりほどけていった。

それに､茉莉さんは馴れてくると結構口が悪くて面白い。

私は声を出して笑う自分に驚いた。

・

・

夕方､カズくんのマンションまで送ってもらった。

今日は水曜日だから昨日と同じように収録があって､カズくんはきっと遅くまで帰らない。

まず､お掃除をしてお部屋をピカピカにしよう。

それからお手紙を書こう。

許して貰えなくても…

ごめんなさいって。

・

茉莉さんって､きれいで優しい人だなぁ…

私もいつかあんな風になりたい。

そういえばカズくんが

『相葉ｻﾝの自慢の彼女』

って前に言ってた。

自慢の彼女…

私は…

だめだな…

たまご色のバスタブを磨きながら､私はまた悲しくなった。