ガーディアン・オブ・ストーリー！《1》 (ページ8)

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『……あぁ、すみません

私、そういえば、監視が必要な身でしたもんね…

ご迷惑をお掛けしてしまい、申し訳ありませんでした』

慌てて外を探し回ったところ、だいぶ離れた公園のベンチにずぶ濡れで座っているところを見つけた

なぜか地面をジッと見つめている彼女の瞳は、

自分に向けられている鋭さは全くなく、どこか虚ろのように感じられて透明な危うさにあふれていた

相「……そういうんじゃねぇよ

たしかに、お前は俺にとっての監視対象だよ

だが…、それはお前の行動を制限するもんなんかじゃねぇんだ

お前は行きたいときに外に出て、好きなように行動をとってもいいんだよ

それで、

なにかあった場合ってのが監視者であり保護者である俺の責任だ

――お前は自由に生きていいんだ」

それでもなお、うつむいたまま地面ばかりを見つめている彼女

まぁ…、

俺が引き起こした事態だが、こいつを家に戻すのには長期戦になりそうだな……

こんな雨の中で…、ましてやこいつは既にずぶ濡れだ

できれば、はやく風呂にでも入れて身体を温めてやりたいんだがなぁ…

ん……？

そういえば…、なぜ……、

相「おい、お前どうして個性使ってないんだよ

お前の個性さえあれば、こんな雨に濡れなくても済むはずだろ」

『………め…は、…………って……です』

相「…は？」

『だから…っ！

自分のためには個性使わないって決めたんです』

めんどくさそうにボソボソとしゃべるもんだから、聞き返したら思ったよりかキレられた

――ていうか、

…おい、マジか

噓つけ、こっちは初日からバンバン個性使われているんだが……

何が自分のためには個性使わない、だよ……

まぁ…、個性の存在を忘れてた訳じゃねぇってことは尚更いつまでも濡れたままじゃダメだよな